ミヴィオ(Mjvyo)
ヴィエラ男性/ヴィナ・ヴィエラ
旧き因習を厭い里を飛び出した(もとい、駆け落ち)両親の血を継いでいるからか、破天荒な面が目立つ。なお人情に厚いわりに口が粗野で捻くれているため、友人曰く損な性格。ちなみに捨て去ってしまった苗字は"Phiitehwesfv(ペィテウェスフ)"。リテイナーになった理由は「なんとなくだけど、何? 文句あるわけ?」だそう。面倒なら即辞する気概でいたが、なんだかんだ望外の仕事を気に入っている様子。四人のうち、いちばんの苦労人は彼かもしれない。
レフ・イェレナシュ(Lev Jelenasch)
ロスガル男性/ロスト
血縁こそないものの、指導者イェレナとは主従であり母子に近い関係でもあった。年老いた彼女の没後、心に吹き付ける寒風に震え失意に暮れながら傭兵業のかたわら流れ者として暫し生活していたが、道すがらリテイナーの求人を見かけて現在に至る。誰かの世話を焼くほうが性分に合うどころか落ち着くらしい。「生きがいみたいなものだな」とにこやかに語る明朗な性格。体を震わせて水分を飛ばしがちな件に関して、ミヴィオから苦情が届いている。冒険者がしっぽをお気に召してくれて面映さと複雑さ半分。
チュチュカ・チュカ(Chuchuca Chuca)
ララフェル女性/プレーンフォーク
元・深窓の令嬢。のびのびした性質の彼女にとって抑圧の籠でしかなかった生家から、かつて読んだ探偵小説の真似事をして夜な夜な逃げ延び、なぜかお払い箱になってしまった大好きな乳母のようになりたくてリテイナーに志願した。名がデューンフォークに則しているのは単にカモフラージュ目的で偽名を用いているため。本名は"ルニニ・ルニ(Runini Runi)"。すでに追手などは来ておらず、捜されてもいないようだ。「見限ってくれたみたいですね〜」とは当人の弁。
非常に勤勉でやる気に満ち溢れているが、なにぶん家事はからっきしだったのでドジが多い。
逃亡生活の長さを思い出すのか、冒険者に渡されたお弁当を鼻を鳴らしながら口に運んでいる姿や、歳相応の少女らしくツェツィリヌとともに男性リテイナーたちの髪をいじっている姿がときおり見受けられる。
ツェツィリヌ・ユノー(Zaciline Jonaux)
エレゼン女性/フォレスター
曰く「なんかさー、私がやりたいコトってコレじゃなくない?ってなったんだよね〜」
その言葉を最後にシャーレアン魔法大学卒業──間近でバックれた、自由闊達で底抜けに陽気なエレゼン娘。地頭の良さから入学を薦められ、賢学を中心に着々と学びを得たが、ある朝天啓を受けたように嵐神のごとく学び舎を去ったという。
現在は幼い頃にままごとの延長として勤しんだ「花嫁修業」に、リテイナー業を通してなぜか再び血道を上げている。街角では元より好んでいた化粧や服選びなどの自分磨きを謳歌している彼女の姿が目撃されるとか。また、彼女の自撮りに巻き込まれて心底嫌そうな顔をするミヴィオ、ノリノリなチュチュカとレフの様子も時折見受けられるらしい。
傍から見れば大層なちゃらんぽらん(実際そう)だが、一度きりの人生、楽しみ方はそれぞれである。ただし、家事全般を任せれば四人の中では速度、技術、質、全てにおいてピカイチ。花嫁修業が実を結ぶ日は来るか。
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