へるば8章のネタバレ
へるば8章のネタバレ
まだ途中までしか見てないけど ショックだ なんか、ショックって大きすぎると逆に冷静になるな 涙は勝手に出るけど思考は凪いでいる 変だ
わたしのフォラス ソロモンの末裔、じゃなくて、わたし自身に一目惚れして、ずっと好きでいてくれたフォラス あのメッセージたちが死亡フラグだなんて思いもしなかった 大きな犠牲があなたのことだなんて思いもしなかった
ほんとに死んじゃったのかな だってプレイアブルじゃん ねえ葬儀なんてしないで お別れしないで 悪魔ってわたしより長生きでしょ 生きてよお……天使になんかならないで……
わたしって無力だ これだから守られるのはきらいなんだ わたしのこと好きだって言ってくれた人はわたしを守っていなくなっていく
へるば引退、視野です(8章最後まで見ろ!)
最後まで見ました は?となった。フォラスは戻ってこなかったよ。▲
まだ途中までしか見てないけど ショックだ なんか、ショックって大きすぎると逆に冷静になるな 涙は勝手に出るけど思考は凪いでいる 変だ
わたしのフォラス ソロモンの末裔、じゃなくて、わたし自身に一目惚れして、ずっと好きでいてくれたフォラス あのメッセージたちが死亡フラグだなんて思いもしなかった 大きな犠牲があなたのことだなんて思いもしなかった
ほんとに死んじゃったのかな だってプレイアブルじゃん ねえ葬儀なんてしないで お別れしないで 悪魔ってわたしより長生きでしょ 生きてよお……天使になんかならないで……
わたしって無力だ これだから守られるのはきらいなんだ わたしのこと好きだって言ってくれた人はわたしを守っていなくなっていく
へるば引退、視野です(8章最後まで見ろ!)
最後まで見ました は?となった。フォラスは戻ってこなかったよ。▲
自己流です
自己流です
賢者ってなに?︰学者と双璧を成すバリアヒーラー。暁月フィノ坊とおそろっちだよ。
スキルアイコンがだいたい青いよ。
【大事な用語集】
アダーガル︰時間経過 or 特定のアクションで最大3つまで貯まる、楕円型をした水色のやつ。
アダースティング︰特定の単体バリアが、敵の攻撃によって割れると付与される。紫色のひし形で、最大3つまで。
【賢き者のスキル】
◆カルディア︰
皆さんご存知、賢者の代名詞(個人差あり)。賢者が攻撃するたびに、付与している対象を回復する。基本はMTにつけようね。
ちなみにアルフィノはカルディアをつけてくれません。こら!!
◆エゲイロー︰
蘇生。
◆ドシス︰
単体攻撃。
レベルに応じてドシス→ドシスII→ドシスIIIになる。
◆ディスグラシア︰
範囲攻撃。
◆ディアグノシス︰
単体回復魔法。
◆プログノシス︰
範囲回復魔法。
◆エウクラシア︰
特定の魔法を置き換えるやつ。
◆エウクラシア・ドシス︰
Dot付与。忘れずに更新しよう。わたしは忘れます(愚者が……)
◆エウクラシア・ディスグラシア︰
範囲Dot付与。E・ドシスとは重複しない。
◆エウクラシア・ディアグノシス︰
対象に単体回復+バリア付与。
学者の鼓舞とは重複しないので気を遣おう。
これのバリアが割れるとアダースティングがもらえる。
◆エウクラシア・プログノシス︰
範囲回復+範囲バリア付与。全体攻撃に合わせよう。
◆フレグマ︰
スタックを消費する、対象とその周囲への範囲攻撃。射程が短いので近づきましょう。
レベルによってI→II→IIIと変化。
◆トキシコン︰
アダースティングを消費する範囲攻撃。最大3スタックまで。
タンクさんアダースティングください。
これもI→II→IIIと変化。
◆ドルオコレ︰
アダーガルを消費して単体回復+自身のMP回復。
◆イックソコレ︰
アダーガルを消費する範囲回復+自身のMP回復。
◆タウロコレ︰
アダーガルを消費する単体回復+自身のMP回復+対象の被ダメージ減。
タンクさんがまとめてるときなどに投げてあげよう。
◆ケーラコレ︰
アダーガルを消費し自身と周囲のPTメンバーの被ダメージを減少させる+自身のMP回復+リジェネ効果。全体攻撃前に。
リキャは短いので、アダーガルを溢れさせるくらいならガシガシ使っていい(高難易度コンテンツは別)。
ちなみにお気づきかもしれないが、○○コレ系のアビリティは自身のMP回復効果がついている。
◆ペプシス︰
付与されているバリアを消費するかわりに回復。バリアを貼り直したいときにもいいし、リキャがかなり短いため緊急の回復にも。誤爆すると「dodge」の文字がはずかしい。
◆ピュシス︰
全体リジェネ。ピュシス効果中はほかの回復行動の効果が上がるので、ヒールワークでは一番最初に撃つとよい。
レベルに応じてピュシスIIに変化する。
◆プネウマ︰
前方直線魔法攻撃+範囲内のPTメンバーを回復。
リキャが長いので使いどころに迷う。
◆プシュケー︰
黄金で追加されたアクション。範囲攻撃。一分ごとにリキャストされるので忘れずに撃とう。わたしは忘れます(愚者が……)
◆ハイマ︰
自身またはパーティメンバーひとりを対象として、ダメージを軽減するバリアを付与し、さらに5スタックの「ハイマの印」を付与する。
ハイマの印がダメージを吸収しきるともう一枚バリアを貼り直し、吸収しきらないまま効果時間が終わると付与対象のHP回復。
タンクへの強攻撃や、被ダメ上昇デバフがついている人、いっぱい被弾しそうな人に。
◆パンハイマ︰
最強。(※個人の感想です)ハイマの全体バージョン。全体への連続攻撃に合わせよう。
◆ホーリズム︰
自分と周囲の範囲回復+バリア。バリアとして使うか、回復として使うか悩ましいが、わたしはバリアとしてつかっています
モーションがおもろい
◆ゾーエ︰
効果時間中に実行する1回の回復魔法の回復量を1.5倍にする。バリアの量もじつは増えるので、E・プログノシスといっしょに使うといいかも。
◆クラーシス︰
付与対象が受ける回復効果を上昇させる。ハイマに合わせたり、蘇生したてでHPがない人に投げたりする。
◆ソーテリア
カルディアの回復効果を1.7倍にする。クラーシスといっしょに使うとたのしーかもー。
◆リゾーマタ︰
アダーガルをもらえる。
◆イカロス︰
ターゲットした対象に向かう移動スキル。誤爆で外周に落ちたりはしない(たぶん)。
◆フィロソフィア︰
黄金追加スキル。
一定時間、自身の回復魔法の回復量を増加させ、自身と周囲のパーティメンバーに「エウダイモニア」を付与する。
魔法を命中させるとエウダイモニアの対象を回復する。範囲カルディアみたいなもん。
散開など、すぐに集合できないけど遠くにいる仲間も回復したいよ〜というときに備えて使うといいかも。
賢者ってなに?︰学者と双璧を成すバリアヒーラー。暁月フィノ坊とおそろっちだよ。
スキルアイコンがだいたい青いよ。
【大事な用語集】
アダーガル︰時間経過 or 特定のアクションで最大3つまで貯まる、楕円型をした水色のやつ。
アダースティング︰特定の単体バリアが、敵の攻撃によって割れると付与される。紫色のひし形で、最大3つまで。
【賢き者のスキル】
◆カルディア︰
皆さんご存知、賢者の代名詞(個人差あり)。賢者が攻撃するたびに、付与している対象を回復する。基本はMTにつけようね。
ちなみにアルフィノはカルディアをつけてくれません。こら!!
◆エゲイロー︰
蘇生。
◆ドシス︰
単体攻撃。
レベルに応じてドシス→ドシスII→ドシスIIIになる。
◆ディスグラシア︰
範囲攻撃。
◆ディアグノシス︰
単体回復魔法。
◆プログノシス︰
範囲回復魔法。
◆エウクラシア︰
特定の魔法を置き換えるやつ。
◆エウクラシア・ドシス︰
Dot付与。忘れずに更新しよう。わたしは忘れます(愚者が……)
◆エウクラシア・ディスグラシア︰
範囲Dot付与。E・ドシスとは重複しない。
◆エウクラシア・ディアグノシス︰
対象に単体回復+バリア付与。
学者の鼓舞とは重複しないので気を遣おう。
これのバリアが割れるとアダースティングがもらえる。
◆エウクラシア・プログノシス︰
範囲回復+範囲バリア付与。全体攻撃に合わせよう。
◆フレグマ︰
スタックを消費する、対象とその周囲への範囲攻撃。射程が短いので近づきましょう。
レベルによってI→II→IIIと変化。
◆トキシコン︰
アダースティングを消費する範囲攻撃。最大3スタックまで。
タンクさんアダースティングください。
これもI→II→IIIと変化。
◆ドルオコレ︰
アダーガルを消費して単体回復+自身のMP回復。
◆イックソコレ︰
アダーガルを消費する範囲回復+自身のMP回復。
◆タウロコレ︰
アダーガルを消費する単体回復+自身のMP回復+対象の被ダメージ減。
タンクさんがまとめてるときなどに投げてあげよう。
◆ケーラコレ︰
アダーガルを消費し自身と周囲のPTメンバーの被ダメージを減少させる+自身のMP回復+リジェネ効果。全体攻撃前に。
リキャは短いので、アダーガルを溢れさせるくらいならガシガシ使っていい(高難易度コンテンツは別)。
ちなみにお気づきかもしれないが、○○コレ系のアビリティは自身のMP回復効果がついている。
◆ペプシス︰
付与されているバリアを消費するかわりに回復。バリアを貼り直したいときにもいいし、リキャがかなり短いため緊急の回復にも。誤爆すると「dodge」の文字がはずかしい。
◆ピュシス︰
全体リジェネ。ピュシス効果中はほかの回復行動の効果が上がるので、ヒールワークでは一番最初に撃つとよい。
レベルに応じてピュシスIIに変化する。
◆プネウマ︰
前方直線魔法攻撃+範囲内のPTメンバーを回復。
リキャが長いので使いどころに迷う。
◆プシュケー︰
黄金で追加されたアクション。範囲攻撃。一分ごとにリキャストされるので忘れずに撃とう。わたしは忘れます(愚者が……)
◆ハイマ︰
自身またはパーティメンバーひとりを対象として、ダメージを軽減するバリアを付与し、さらに5スタックの「ハイマの印」を付与する。
ハイマの印がダメージを吸収しきるともう一枚バリアを貼り直し、吸収しきらないまま効果時間が終わると付与対象のHP回復。
タンクへの強攻撃や、被ダメ上昇デバフがついている人、いっぱい被弾しそうな人に。
◆パンハイマ︰
最強。(※個人の感想です)ハイマの全体バージョン。全体への連続攻撃に合わせよう。
◆ホーリズム︰
自分と周囲の範囲回復+バリア。バリアとして使うか、回復として使うか悩ましいが、わたしはバリアとしてつかっています
モーションがおもろい
◆ゾーエ︰
効果時間中に実行する1回の回復魔法の回復量を1.5倍にする。バリアの量もじつは増えるので、E・プログノシスといっしょに使うといいかも。
◆クラーシス︰
付与対象が受ける回復効果を上昇させる。ハイマに合わせたり、蘇生したてでHPがない人に投げたりする。
◆ソーテリア
カルディアの回復効果を1.7倍にする。クラーシスといっしょに使うとたのしーかもー。
◆リゾーマタ︰
アダーガルをもらえる。
◆イカロス︰
ターゲットした対象に向かう移動スキル。誤爆で外周に落ちたりはしない(たぶん)。
◆フィロソフィア︰
黄金追加スキル。
一定時間、自身の回復魔法の回復量を増加させ、自身と周囲のパーティメンバーに「エウダイモニア」を付与する。
魔法を命中させるとエウダイモニアの対象を回復する。範囲カルディアみたいなもん。
散開など、すぐに集合できないけど遠くにいる仲間も回復したいよ〜というときに備えて使うといいかも。
エリハン♀のネタメモ
エリハン♀のネタメモ
立たぬ鳥、流れざる星
「立つ鳥跡を濁さずっていうでしょ。去るならばあとしまつをきちんとすべきだ、って戒め。でもあれ、君にやられるとさあ、僕が困るんだよね。僕は君みたいにどこへでも行けるわけじゃない。関心を向けるべきはほかにある。でも、君の痕跡を辿れなくなるのは、すごく……なんていうのかな……うーん……、……あ。そう、そうだ。嫌だ。嫌なんだよ。わかる?」
「……私は君に黙って去ったりはしないよ。君こそ、私のとまり木でいてくれないと困る。私には、あちこちで羽根を休められる場所が必要なんだ。……すまない、こういう言い回しは、あまり慣れていなくて。ジェマがこうしろと」
恋とは知性が情動に引きずられる例外的現象・種の保存のための感情の偏り ではないらしい
「……あのさ。君には話したっけ。話してないよね。——僕、君といるときだけ、脈拍が異常に早くなるんだ。光を受けた君の髪がきらきらしたときも、煩わしそうに砂粒を払っていたのに僕を見て笑ってくれるときも、血流の巡る音が聞こえるくらい、体が熱をもつ。病気かと思ったよ。あるいは毒、精神にまで及ぶたぐいの。……でも、どうも違うみたいでさ。……ああ、毒っていうのは、あながち的外れではなかったかも。ともかく、僕は、君に、……君がとても好きみたいなんだよ。こういうのを、恋とあらわすんだよね。もしこれがそうじゃないっていうなら、なんだっていうの?」
禁足地を去るハンターとなぜかついてきている生物学者
「こ、こら。待て待て、待ってくれ。おかしいだろう」
「うわっ! なんだい、押してきて。なにもおかしくなんかないよ、変なハンター」
「変なのは君だ、エリック。君はどこに所属している、誰の編纂者だ?」
「星の隊所属。ハンターズギルド直名によりハンター・オリヴィアに随行している編纂者」
「そう。そのはずだ。ではなぜ砂上船に乗り込もうとするんだ」
「? 君が発つからだけど」
「ど、どこからそれを……いや、もういい。しかしどうして……そうか、わかった、ギルドに用向きが? それなら私が取り次ぐから、降りたほうがいい。さあ」
「えっ、嫌だ」
「えっ」
「嫌に決まってるよ! あらかじめ打診して、オリヴィアにもファビウス先生にもアルマにも許可を得て来たのに、このままとんぼ返りしたら僕が馬鹿みたいじゃないか!」
「ええ……?」
「ほらほら、時間も押してるでしょ。乗って乗って」
「えっ、えっ? うわっ押すな、なあ、本当に独断じゃないんだよな!?」
「違うってばー」
直すのはかんたん、心よりも(思い出の品が壊れた)
ぴし。
湖に張った薄氷を踏んだような音が、胸骨を伝ってきた。
ともすれば、まさか無理が祟り、実際に骨へ罅が入ったのかと胸元に触れたが痛みはやってこない。どちらにせよ耳障りだ。
代わりに指先に触れたのは、不規則に角ばった、硬さをもつ多角形——かねてより情を交わしているハンターと、お守りとして互いの目の色を宿した石を、と揃いで交換したペンダントである。
あれは数年前のこと、ああ今も昔も彼女に対する興味は薄れるどころか増すばかりだなあ、と想起するのもつかの間、まさか先程の不快な音は、と思い至る。とたんに青ざめ、襟に手を突っ込んでまさぐり、そうっと慎重に紐を引き上げてみる。すると、留具に吊り下げられている石は、縦方向にみごとにひび割れていた。
思い出の品。彼女の虹彩と同じ色。自然発生するのは珍しい色の石。それに、罅が。傷が……。
「ああーっ!?!?」
すっとんきょうな、哀しみも織り交ぜられた叫び声に、オリヴィアは「エリック! どうした!!」とすっ飛んでくる。
エリックは、せせらぐ沢でズボンと靴がびしょびしょになっても構わず座り込んでいた。
(いよいよ本当に体調でも崩したか……!?)
オリヴィアはエリックの肩を抱き、うつむいた顔を覗き込む。
「……お、オリヴィア〜……」
ぎょっとした。目元に赤みがさし、すっかりべそをかいていたからである。
「ど、どうした。何があった? よっぽどひどい怪我でもしたか? いったん帰還を——」
「ちがっう! っひぐ、ちがうんだ……ぼ、僕っ、僕たちの、ゔぅ、ぐすっ、おもいでがぁ゙……」
「すまないエリック、さっぱりわからない」
「だからあ゙、これっ……これが……おまもり! こわ、こわれ……ううう」
「……ああ、うん。なるほど……」
たぶん話にならない。彼が突きつけてきたそれを見れば、言わんとしていることはわかる。わかるが、現在は探索中だ。いくらオリヴィアが優秀なハンターといえど、敵地のただなかで無防備に相談に乗ってやるわけにもいくまい。
「やはり帰ろう。いまは鳥の隊もベースキャンプに戻ってきているはずだ。私ではなく、彼女に話を聞いてもらえ」
びっくりするほど泣き腫らすエリックを抱え上げ、セクレトに乗せてやる。釣りたてのカンランアミアのようにぐにゃぐにゃしていて運びづらかった。
鳥の隊、という単語を聞くたびにおおげさに黙るのがおもしろくて、オリヴィアは道中わざわざ彼女らを話に出したが、アトスに「リヴィ、やめてやれ」とたしなめられた。
のちに彼はめそめそとしながらハンターに語るが「僕は何もしてないのに壊れた」「東方ではお守りは番に大事あったときに壊れるものだそうだから、ハンターになにかあったのかと死にそうなくらち心配になった」「壊れたのは僕の心だったのかも」とのこと。
彼をなだめるハンターを尻目に、ジェマは手早くエリックのペンダントを修復してやるのだった。
うつして治そう
エリックが熱を出してへたばっているらしい。
アルマづたいにそう聞き及んだハンターは、一も二もなく、知恵熱かな? と思った。
しかし以前、アルマに「知恵熱とは、本来幼児が突如引き起こす原因不明の発熱、あるいは成人であればストレスに起因する高体温が(以下略)」と熱弁をふるわれたのを思い出し、安易な考えだったか、とも考えた。
皮袋に滋養強壮によい食材と薬草を詰め込み、星の隊のテントに向かう。
もしアルマのいうように、心因性のものならなおさら心配だ。そうでなくても、エリックは何かと不養生がちのため、この機会に精のつく飯でも振る舞ってやろうとスキレットと固形燃料も持ち出す。あるいは、また害性のある植物を口に放った可能性も拭いきれない。
道中、ハンターは通りすがりの何人かに「はやく行ってあげて」「一番の薬はあんただ」などと主語のない声掛けをされ、テントにつくまでに何度も首をかしげるはめになった。
それ以外は滞りなく到着したが、なにやらランプの光とともに騒がしい声が漏れている。ハンターはとっさに身をかがめた。
盗み聞きには積極的ではないが、経験則で隠動行動には慣れている。
『——、を——ぞ』
『——!! ———ら、絶————!』
内容はよく聞こえないが、オリヴィアとエリックがなにやら言い争っているようだ。
仲間内の揉め事はいけない。ハンターは所属している隊こそ違うが、結束の固い星の隊にはあまり気まずくなってほしくない。そしていまのエリックは病人。おとなしく寝ていてもらわないと困るのである。
テントの外から「エリック、オリヴィア。いるか? 私だ。入ってもいいか」と声をかけると、エリックのかすれた『ダ』にかぶせる形で、オリヴィアが『君か、ぜひ入ってきてくれ』と食い気味に応えた。オリヴィア! とエリックの怒った声が続いた気がする。
天幕をくぐると、オリヴィアがなぜかほっとした顔をして、「あとは任せた」と入れ違いざまに肩を叩いて出ていった。
もとより面倒を見るつもりで来たハンターは、ひとつ頷いてからエリックに向き直る。
額に濡れ布巾をのせられ、真っ赤な顔で、ベッドの上に寝かされ布団にくるまっている姿はなんだかあどけなさすらあった。
ハンターがふ、と笑うと、「なんで笑うの」とかさついた不平を垂れられる。謝罪もそこそこに、エリックの傍らに片膝をついた。
「エリック、体調はどうだ。あまり良くはなさそうだが……色々と持ってきたんだ、置いておくから食べられそうなら食べてくれ」
皮袋を置きながら言うが、エリックはいまだにぶすくれている。
ハンターは人の機微にうといので、エリックの機嫌が良くない理由がぱっとは思いつかない。しかし、体調不良の人間に愛想を期待するのも酷なものだ。
それでも、いつも弁のたつエリックがいやに静かだとどうにも心配で、ハンターはエリックの前髪に指をくぐらせ、彼の額に手のひらを添える。わあ、と悲鳴が上がった。
「すまない、冷たかったな」
「い、いや、いいけど……そうじゃなくて」
「……まだ熱いな。どこから風邪をもらってきたのやら」
至近距離でエリックの瞳を覗き込むと、エリックはくちびるをつんと尖らせる。彼がすねたときに見せるしぐさ、というのは、彼と親交が深くなりはじめてから知ったことだ。
「どうした。私が来てはいけなかったか」
「…………ある意味では、そう。来てほしくなかった。だって、こんな格好悪い姿、君にだけは見せたくなかったし、というか近いよ! うつる!」
思い出したように引き離そうとするエリックに、ハンターは目を皿にした。そしてすぐやわらかに弛めて、「なんだ、そんなこと」とさらに顔を寄せる。
「わあっ、な、何してるの! 『そんなこと』じゃないってば!!」
「大丈夫だ。……よく言うだろう、風邪はうつせば治ると。だったら私にうつせばいい」
信じられないものを見るエリックをよそに、ハンターは自らの額をかれの額にこつんとくっつけた。
「だからあ、それが嫌なんだよ、僕は……」
「狂竜症も自力で克服できる女だよ、私は」
「……はぁ〜〜……」
「な? 君に風邪をもらったくらいで、どうともならないよ。よく知ってるだろう」
「…………逆に熱が上がった気がする。おかしいな」
「えっ! おかしいな」
エイプリルフール(※下世話な内容)
エイプリルフールという催しがあるというのは知っていたが、ハンターがそれに乗じたのは禁足地に赴いてからのことだった。
何やら深刻そうなアルマから「ジェマさんが、アイルーの言語しか喋れなくなってしまったそうです」と聞き、そんなことがあるか? と疑心半々でジェマのもとにと行けば、本当になにを話しかけてもニャーとしか返ってこない。
前例のない病だ、と困り果てたハンターが「にゃ……にゃあ……?」と律儀に返事をすると、となりにいたオトモとジェマが噴き出した。
「ぷっ……あはは! ハンターさん、今日がなんの日か知らないの……? ふふふ」
「っくく……あー、おかしい。相棒、エイプリルフールだよ、エイプリルフール」
エイプリルフール。そういえばそんな行事があったな、と思い至り、「まさかアルマも共犯か?」とまたもやまじめくさった顔で訊くと、ひとりと一匹はとうとう腹を抱えてひーひー大笑いした。
ちょっとだけ解せない気持ちを抱きつつ、ならば自分もとオリヴィアのもとに出向いたハンターは、なるべく真実めいた色を帯びるよう「オリヴィア。……じつは、ギルドの勅命で、本土に戻ることになったんだ。すまない」と嘘をついてみた。
すると、オリヴィアが目を丸くする。いかにも残念そうな面持ちだった。
「急だな。……いつ発つんだ? ファビウス卿はご存知だと思うが……こちらには帰ってこないのか?」
そう真摯に返されたところで、ハンターは猛烈に後悔した。
「……エイプリルフールだ。すまない」
しおらしい謝罪に、オリヴィアは何度かまじろいでから、ふっとどこか母性の宿った眦をやわらげる。
「なるほど。君は賢いな。たとえエイプリルフールでも、人を心配させたり、傷つけるような嘘はいけないと、発言してすぐに理解したんだろう?」
「すまない……」
たまらず片手で顔を覆ったハンターの肩を、オリヴィアのガントレットに覆われた手がぽんぽんと優しく叩く。
「では、私も嘘をつかせてもらおう。実は私は、ハンター業には向いていないと自負しているんだ。ハンマーを握る手など、いつも震えてしかたない。エリックには見せられない姿だな。あの日、ウズ・トゥナに対峙したときは、恐怖ばかりが足を絡め取っていたよ」
と、おそらく冗談で場を和ませてくれた。同時に、さすがオリヴィアだなあ、と素直に感嘆した。
「巧みな嘘だな。君の強さを知っているものなら、まさか、と思うだろう」
「ははは。ハンター、君の信頼を得ているようでうれしいよ」
◆
今度こそえもいわれぬ嘘をついてやろうと懲りずに決意したハンターは、昨晩から鳥の隊テント内に居座ってよくわからない琥珀のような石をさまざまな角度から眺めているエリックに「なあ」と意識を向けさせる。
「ん? どうしたの」
「君に伝えておかなければならないことがある。聞いてくれ」
ただならぬ気配を感じ取ったらしいエリックは、緊張で肩をこわばらせ、そろそろと琥珀を傍らに置いた。
「な、なに……?」
よもや別れ話ではあるまいか。僕なにかしたかな。思い当たるふしは正直かなりあるが、するならするでもう少し心の準備をさせてほしかった。一気に悪い方向へ思考が流されたエリックの背に冷や汗が伝う。彼はハンターに惚れてからというもの、いつもこんな調子で感情が忙しかった。
そんなエリックの激流のような心情などつゆ知らず、ハンターはなるべく真実に聞こえるよう、しかし大げさになりすぎない程度に、彼の揺れる目を見つめながら口を開く。
「……じつは、私は男性との触れ合いに……ああ、抱擁や接吻など、そのあたりは問題ないのだが——」
エリックの顔が今度は紫を経由して赤くなった。
さながら血流の状態でヒレの色を変化させるタマミツネのようである。ハンターが「抱擁」「接吻」と恥ずかしげもなく言うたびにひっくり返りそうな心地になった。実際、心臓がまるきり上下に反転したのではないかと思う。
単語自体は、特段艶めいたものではないはずが、好いた相手がそれを言うと毒に転じるのだなとエリックはそのとき初めて知った。文学には明るくないので。
かろうじて「う、……うん……」とちいさな声でうべなったが、それが彼女の耳に届いていたかは微妙だ。
「——いわゆる、深い触れ合いは、どうも……だから、もしかしたらエリックには不便をかけるかもしれない。申し訳ない」
これはなかなかうまくいったのではないだろうか。笑ってしまわないように言い切れた。
このあと、エリックが顔の色を七変化させるのを横目に「嘘だ、君とならなんだって」と訂正してやればいい。ハンターはエリックとの交流を通し、彼をからかう悪い遊びを覚えてしまっていた。
彼の喉仏が上下する。息をのむ様子までは予想の範疇だ。うまくひっかかってくれた、と上がりそうになる口の端をどうにか留める。
いくら本業のことにばかり時間を割いている男とはいえ、エリックも若く、健全な青年である。そんな彼に無理を強いるのも酷だろうと、早々に嘘を撤回しようと身を乗り出す。
——しかし。ハンターの意思とは裏腹に、エリックは彼女よりも早く行動した。
ハンターの両手を、自分の両手でまとめて包み込んだのである。エリックの手のほうが大きくて、やはり節くれだっているなと思う暇も、そのときばかりはなかった。
ハンターが意表をつかれて瞬きばかりを繰り返しているあいだ、エリックはふだんより何倍も言葉を吟味したようすで、かつ早口にまくし立てながら、まっすぐな視線を向けてくる。
「し、知らなかった!! ごめん、僕、君が……過去に、何かあったかは聞かないけれど、もしかしたら嫌なことがあって、苦手になった? の、かもしれない、よね? だったら……うん、我慢できる。できるよ。こうして、手に触れるくらいなら、いいんでしょ。だったら……」
語尾に向かうにつれ、ゆるやかになっていくスピード。その場の思いつきで単語を舌にのせているのか、饒舌な彼にしてはめずらしく訥々としていて、支離滅裂だった。エリックはハンターの手の甲を、慈しむように指で撫でる。
「……だから、君が嫌がることはしない。嫌われたくないよ。失望もされたくないし、怒られたくない。君のそばにいれるなら、僕はそれでいいんだ……繁殖行為なんて、しなくても。僕たちはつながっていられる……」
そこまで口にして(繁殖行為って言ったな、とハンターはまたびっくりした)、彼はへにょへにょとくずおれる。それに従い、ハンターも床に膝をくっつける。
「はああ〜………よかったあ……僕、君に捨てられるのかと思った…………」
「っそ……そんなことあるわけがない。私がエリックを離すことなどないよ……」
どうしよう。誤解を撤回できる空気ではなくなってしまった。
白状できるにはできるが、彼にここまで決意させておいて嘘でした、というのは、あまりに身勝手である。ここでハンターはようやく、これは小さな戯れなどではなく、やってはいけないたぐいの虚言だった、とまたもや後悔に暮れた。
——自分に口八丁は向いていない。次からはもう嘘をつくのはやめよう……。
ハンターは人知れず、建設的な決心を固めるのだった。
なお、そのせいでハンターとエリックの関係はたいへん清らかに育まれ、数年後にヴェルナーがエリックに「あんた、不能なのか?」といわれもなければデリカシーもへったくれもない発言をし、オリヴィアに後頭部をひっぱたかれるのは、別の話。
ずるいひと
「君は私をずるい、ずるいと言うが、ずるくなきゃやっていけないんだ。素面でエリックと相対すると、年甲斐もない態度になってしまいそうで」
▲
立たぬ鳥、流れざる星
「立つ鳥跡を濁さずっていうでしょ。去るならばあとしまつをきちんとすべきだ、って戒め。でもあれ、君にやられるとさあ、僕が困るんだよね。僕は君みたいにどこへでも行けるわけじゃない。関心を向けるべきはほかにある。でも、君の痕跡を辿れなくなるのは、すごく……なんていうのかな……うーん……、……あ。そう、そうだ。嫌だ。嫌なんだよ。わかる?」
「……私は君に黙って去ったりはしないよ。君こそ、私のとまり木でいてくれないと困る。私には、あちこちで羽根を休められる場所が必要なんだ。……すまない、こういう言い回しは、あまり慣れていなくて。ジェマがこうしろと」
恋とは知性が情動に引きずられる例外的現象・種の保存のための感情の偏り ではないらしい
「……あのさ。君には話したっけ。話してないよね。——僕、君といるときだけ、脈拍が異常に早くなるんだ。光を受けた君の髪がきらきらしたときも、煩わしそうに砂粒を払っていたのに僕を見て笑ってくれるときも、血流の巡る音が聞こえるくらい、体が熱をもつ。病気かと思ったよ。あるいは毒、精神にまで及ぶたぐいの。……でも、どうも違うみたいでさ。……ああ、毒っていうのは、あながち的外れではなかったかも。ともかく、僕は、君に、……君がとても好きみたいなんだよ。こういうのを、恋とあらわすんだよね。もしこれがそうじゃないっていうなら、なんだっていうの?」
禁足地を去るハンターとなぜかついてきている生物学者
「こ、こら。待て待て、待ってくれ。おかしいだろう」
「うわっ! なんだい、押してきて。なにもおかしくなんかないよ、変なハンター」
「変なのは君だ、エリック。君はどこに所属している、誰の編纂者だ?」
「星の隊所属。ハンターズギルド直名によりハンター・オリヴィアに随行している編纂者」
「そう。そのはずだ。ではなぜ砂上船に乗り込もうとするんだ」
「? 君が発つからだけど」
「ど、どこからそれを……いや、もういい。しかしどうして……そうか、わかった、ギルドに用向きが? それなら私が取り次ぐから、降りたほうがいい。さあ」
「えっ、嫌だ」
「えっ」
「嫌に決まってるよ! あらかじめ打診して、オリヴィアにもファビウス先生にもアルマにも許可を得て来たのに、このままとんぼ返りしたら僕が馬鹿みたいじゃないか!」
「ええ……?」
「ほらほら、時間も押してるでしょ。乗って乗って」
「えっ、えっ? うわっ押すな、なあ、本当に独断じゃないんだよな!?」
「違うってばー」
直すのはかんたん、心よりも(思い出の品が壊れた)
ぴし。
湖に張った薄氷を踏んだような音が、胸骨を伝ってきた。
ともすれば、まさか無理が祟り、実際に骨へ罅が入ったのかと胸元に触れたが痛みはやってこない。どちらにせよ耳障りだ。
代わりに指先に触れたのは、不規則に角ばった、硬さをもつ多角形——かねてより情を交わしているハンターと、お守りとして互いの目の色を宿した石を、と揃いで交換したペンダントである。
あれは数年前のこと、ああ今も昔も彼女に対する興味は薄れるどころか増すばかりだなあ、と想起するのもつかの間、まさか先程の不快な音は、と思い至る。とたんに青ざめ、襟に手を突っ込んでまさぐり、そうっと慎重に紐を引き上げてみる。すると、留具に吊り下げられている石は、縦方向にみごとにひび割れていた。
思い出の品。彼女の虹彩と同じ色。自然発生するのは珍しい色の石。それに、罅が。傷が……。
「ああーっ!?!?」
すっとんきょうな、哀しみも織り交ぜられた叫び声に、オリヴィアは「エリック! どうした!!」とすっ飛んでくる。
エリックは、せせらぐ沢でズボンと靴がびしょびしょになっても構わず座り込んでいた。
(いよいよ本当に体調でも崩したか……!?)
オリヴィアはエリックの肩を抱き、うつむいた顔を覗き込む。
「……お、オリヴィア〜……」
ぎょっとした。目元に赤みがさし、すっかりべそをかいていたからである。
「ど、どうした。何があった? よっぽどひどい怪我でもしたか? いったん帰還を——」
「ちがっう! っひぐ、ちがうんだ……ぼ、僕っ、僕たちの、ゔぅ、ぐすっ、おもいでがぁ゙……」
「すまないエリック、さっぱりわからない」
「だからあ゙、これっ……これが……おまもり! こわ、こわれ……ううう」
「……ああ、うん。なるほど……」
たぶん話にならない。彼が突きつけてきたそれを見れば、言わんとしていることはわかる。わかるが、現在は探索中だ。いくらオリヴィアが優秀なハンターといえど、敵地のただなかで無防備に相談に乗ってやるわけにもいくまい。
「やはり帰ろう。いまは鳥の隊もベースキャンプに戻ってきているはずだ。私ではなく、彼女に話を聞いてもらえ」
びっくりするほど泣き腫らすエリックを抱え上げ、セクレトに乗せてやる。釣りたてのカンランアミアのようにぐにゃぐにゃしていて運びづらかった。
鳥の隊、という単語を聞くたびにおおげさに黙るのがおもしろくて、オリヴィアは道中わざわざ彼女らを話に出したが、アトスに「リヴィ、やめてやれ」とたしなめられた。
のちに彼はめそめそとしながらハンターに語るが「僕は何もしてないのに壊れた」「東方ではお守りは番に大事あったときに壊れるものだそうだから、ハンターになにかあったのかと死にそうなくらち心配になった」「壊れたのは僕の心だったのかも」とのこと。
彼をなだめるハンターを尻目に、ジェマは手早くエリックのペンダントを修復してやるのだった。
うつして治そう
エリックが熱を出してへたばっているらしい。
アルマづたいにそう聞き及んだハンターは、一も二もなく、知恵熱かな? と思った。
しかし以前、アルマに「知恵熱とは、本来幼児が突如引き起こす原因不明の発熱、あるいは成人であればストレスに起因する高体温が(以下略)」と熱弁をふるわれたのを思い出し、安易な考えだったか、とも考えた。
皮袋に滋養強壮によい食材と薬草を詰め込み、星の隊のテントに向かう。
もしアルマのいうように、心因性のものならなおさら心配だ。そうでなくても、エリックは何かと不養生がちのため、この機会に精のつく飯でも振る舞ってやろうとスキレットと固形燃料も持ち出す。あるいは、また害性のある植物を口に放った可能性も拭いきれない。
道中、ハンターは通りすがりの何人かに「はやく行ってあげて」「一番の薬はあんただ」などと主語のない声掛けをされ、テントにつくまでに何度も首をかしげるはめになった。
それ以外は滞りなく到着したが、なにやらランプの光とともに騒がしい声が漏れている。ハンターはとっさに身をかがめた。
盗み聞きには積極的ではないが、経験則で隠動行動には慣れている。
『——、を——ぞ』
『——!! ———ら、絶————!』
内容はよく聞こえないが、オリヴィアとエリックがなにやら言い争っているようだ。
仲間内の揉め事はいけない。ハンターは所属している隊こそ違うが、結束の固い星の隊にはあまり気まずくなってほしくない。そしていまのエリックは病人。おとなしく寝ていてもらわないと困るのである。
テントの外から「エリック、オリヴィア。いるか? 私だ。入ってもいいか」と声をかけると、エリックのかすれた『ダ』にかぶせる形で、オリヴィアが『君か、ぜひ入ってきてくれ』と食い気味に応えた。オリヴィア! とエリックの怒った声が続いた気がする。
天幕をくぐると、オリヴィアがなぜかほっとした顔をして、「あとは任せた」と入れ違いざまに肩を叩いて出ていった。
もとより面倒を見るつもりで来たハンターは、ひとつ頷いてからエリックに向き直る。
額に濡れ布巾をのせられ、真っ赤な顔で、ベッドの上に寝かされ布団にくるまっている姿はなんだかあどけなさすらあった。
ハンターがふ、と笑うと、「なんで笑うの」とかさついた不平を垂れられる。謝罪もそこそこに、エリックの傍らに片膝をついた。
「エリック、体調はどうだ。あまり良くはなさそうだが……色々と持ってきたんだ、置いておくから食べられそうなら食べてくれ」
皮袋を置きながら言うが、エリックはいまだにぶすくれている。
ハンターは人の機微にうといので、エリックの機嫌が良くない理由がぱっとは思いつかない。しかし、体調不良の人間に愛想を期待するのも酷なものだ。
それでも、いつも弁のたつエリックがいやに静かだとどうにも心配で、ハンターはエリックの前髪に指をくぐらせ、彼の額に手のひらを添える。わあ、と悲鳴が上がった。
「すまない、冷たかったな」
「い、いや、いいけど……そうじゃなくて」
「……まだ熱いな。どこから風邪をもらってきたのやら」
至近距離でエリックの瞳を覗き込むと、エリックはくちびるをつんと尖らせる。彼がすねたときに見せるしぐさ、というのは、彼と親交が深くなりはじめてから知ったことだ。
「どうした。私が来てはいけなかったか」
「…………ある意味では、そう。来てほしくなかった。だって、こんな格好悪い姿、君にだけは見せたくなかったし、というか近いよ! うつる!」
思い出したように引き離そうとするエリックに、ハンターは目を皿にした。そしてすぐやわらかに弛めて、「なんだ、そんなこと」とさらに顔を寄せる。
「わあっ、な、何してるの! 『そんなこと』じゃないってば!!」
「大丈夫だ。……よく言うだろう、風邪はうつせば治ると。だったら私にうつせばいい」
信じられないものを見るエリックをよそに、ハンターは自らの額をかれの額にこつんとくっつけた。
「だからあ、それが嫌なんだよ、僕は……」
「狂竜症も自力で克服できる女だよ、私は」
「……はぁ〜〜……」
「な? 君に風邪をもらったくらいで、どうともならないよ。よく知ってるだろう」
「…………逆に熱が上がった気がする。おかしいな」
「えっ! おかしいな」
エイプリルフール(※下世話な内容)
エイプリルフールという催しがあるというのは知っていたが、ハンターがそれに乗じたのは禁足地に赴いてからのことだった。
何やら深刻そうなアルマから「ジェマさんが、アイルーの言語しか喋れなくなってしまったそうです」と聞き、そんなことがあるか? と疑心半々でジェマのもとにと行けば、本当になにを話しかけてもニャーとしか返ってこない。
前例のない病だ、と困り果てたハンターが「にゃ……にゃあ……?」と律儀に返事をすると、となりにいたオトモとジェマが噴き出した。
「ぷっ……あはは! ハンターさん、今日がなんの日か知らないの……? ふふふ」
「っくく……あー、おかしい。相棒、エイプリルフールだよ、エイプリルフール」
エイプリルフール。そういえばそんな行事があったな、と思い至り、「まさかアルマも共犯か?」とまたもやまじめくさった顔で訊くと、ひとりと一匹はとうとう腹を抱えてひーひー大笑いした。
ちょっとだけ解せない気持ちを抱きつつ、ならば自分もとオリヴィアのもとに出向いたハンターは、なるべく真実めいた色を帯びるよう「オリヴィア。……じつは、ギルドの勅命で、本土に戻ることになったんだ。すまない」と嘘をついてみた。
すると、オリヴィアが目を丸くする。いかにも残念そうな面持ちだった。
「急だな。……いつ発つんだ? ファビウス卿はご存知だと思うが……こちらには帰ってこないのか?」
そう真摯に返されたところで、ハンターは猛烈に後悔した。
「……エイプリルフールだ。すまない」
しおらしい謝罪に、オリヴィアは何度かまじろいでから、ふっとどこか母性の宿った眦をやわらげる。
「なるほど。君は賢いな。たとえエイプリルフールでも、人を心配させたり、傷つけるような嘘はいけないと、発言してすぐに理解したんだろう?」
「すまない……」
たまらず片手で顔を覆ったハンターの肩を、オリヴィアのガントレットに覆われた手がぽんぽんと優しく叩く。
「では、私も嘘をつかせてもらおう。実は私は、ハンター業には向いていないと自負しているんだ。ハンマーを握る手など、いつも震えてしかたない。エリックには見せられない姿だな。あの日、ウズ・トゥナに対峙したときは、恐怖ばかりが足を絡め取っていたよ」
と、おそらく冗談で場を和ませてくれた。同時に、さすがオリヴィアだなあ、と素直に感嘆した。
「巧みな嘘だな。君の強さを知っているものなら、まさか、と思うだろう」
「ははは。ハンター、君の信頼を得ているようでうれしいよ」
◆
今度こそえもいわれぬ嘘をついてやろうと懲りずに決意したハンターは、昨晩から鳥の隊テント内に居座ってよくわからない琥珀のような石をさまざまな角度から眺めているエリックに「なあ」と意識を向けさせる。
「ん? どうしたの」
「君に伝えておかなければならないことがある。聞いてくれ」
ただならぬ気配を感じ取ったらしいエリックは、緊張で肩をこわばらせ、そろそろと琥珀を傍らに置いた。
「な、なに……?」
よもや別れ話ではあるまいか。僕なにかしたかな。思い当たるふしは正直かなりあるが、するならするでもう少し心の準備をさせてほしかった。一気に悪い方向へ思考が流されたエリックの背に冷や汗が伝う。彼はハンターに惚れてからというもの、いつもこんな調子で感情が忙しかった。
そんなエリックの激流のような心情などつゆ知らず、ハンターはなるべく真実に聞こえるよう、しかし大げさになりすぎない程度に、彼の揺れる目を見つめながら口を開く。
「……じつは、私は男性との触れ合いに……ああ、抱擁や接吻など、そのあたりは問題ないのだが——」
エリックの顔が今度は紫を経由して赤くなった。
さながら血流の状態でヒレの色を変化させるタマミツネのようである。ハンターが「抱擁」「接吻」と恥ずかしげもなく言うたびにひっくり返りそうな心地になった。実際、心臓がまるきり上下に反転したのではないかと思う。
単語自体は、特段艶めいたものではないはずが、好いた相手がそれを言うと毒に転じるのだなとエリックはそのとき初めて知った。文学には明るくないので。
かろうじて「う、……うん……」とちいさな声でうべなったが、それが彼女の耳に届いていたかは微妙だ。
「——いわゆる、深い触れ合いは、どうも……だから、もしかしたらエリックには不便をかけるかもしれない。申し訳ない」
これはなかなかうまくいったのではないだろうか。笑ってしまわないように言い切れた。
このあと、エリックが顔の色を七変化させるのを横目に「嘘だ、君とならなんだって」と訂正してやればいい。ハンターはエリックとの交流を通し、彼をからかう悪い遊びを覚えてしまっていた。
彼の喉仏が上下する。息をのむ様子までは予想の範疇だ。うまくひっかかってくれた、と上がりそうになる口の端をどうにか留める。
いくら本業のことにばかり時間を割いている男とはいえ、エリックも若く、健全な青年である。そんな彼に無理を強いるのも酷だろうと、早々に嘘を撤回しようと身を乗り出す。
——しかし。ハンターの意思とは裏腹に、エリックは彼女よりも早く行動した。
ハンターの両手を、自分の両手でまとめて包み込んだのである。エリックの手のほうが大きくて、やはり節くれだっているなと思う暇も、そのときばかりはなかった。
ハンターが意表をつかれて瞬きばかりを繰り返しているあいだ、エリックはふだんより何倍も言葉を吟味したようすで、かつ早口にまくし立てながら、まっすぐな視線を向けてくる。
「し、知らなかった!! ごめん、僕、君が……過去に、何かあったかは聞かないけれど、もしかしたら嫌なことがあって、苦手になった? の、かもしれない、よね? だったら……うん、我慢できる。できるよ。こうして、手に触れるくらいなら、いいんでしょ。だったら……」
語尾に向かうにつれ、ゆるやかになっていくスピード。その場の思いつきで単語を舌にのせているのか、饒舌な彼にしてはめずらしく訥々としていて、支離滅裂だった。エリックはハンターの手の甲を、慈しむように指で撫でる。
「……だから、君が嫌がることはしない。嫌われたくないよ。失望もされたくないし、怒られたくない。君のそばにいれるなら、僕はそれでいいんだ……繁殖行為なんて、しなくても。僕たちはつながっていられる……」
そこまで口にして(繁殖行為って言ったな、とハンターはまたびっくりした)、彼はへにょへにょとくずおれる。それに従い、ハンターも床に膝をくっつける。
「はああ〜………よかったあ……僕、君に捨てられるのかと思った…………」
「っそ……そんなことあるわけがない。私がエリックを離すことなどないよ……」
どうしよう。誤解を撤回できる空気ではなくなってしまった。
白状できるにはできるが、彼にここまで決意させておいて嘘でした、というのは、あまりに身勝手である。ここでハンターはようやく、これは小さな戯れなどではなく、やってはいけないたぐいの虚言だった、とまたもや後悔に暮れた。
——自分に口八丁は向いていない。次からはもう嘘をつくのはやめよう……。
ハンターは人知れず、建設的な決心を固めるのだった。
なお、そのせいでハンターとエリックの関係はたいへん清らかに育まれ、数年後にヴェルナーがエリックに「あんた、不能なのか?」といわれもなければデリカシーもへったくれもない発言をし、オリヴィアに後頭部をひっぱたかれるのは、別の話。
ずるいひと
「君は私をずるい、ずるいと言うが、ずるくなきゃやっていけないんだ。素面でエリックと相対すると、年甲斐もない態度になってしまいそうで」
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Caldarusさまヒト形態に…
Caldarusさまヒト形態になったねえ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
まあ…………………残存している力を行使し、わたしを助けるためにやってくださったので………………………力を取り戻したときに、またドラゴン形態になってくれるなら……………………いいよ! こんな俗物をたすけてくれてありがとうCaldarusさま……
深い森の神殿にかなりしっかりした居住地があるということは、太古からどちらの姿も正しく彼だったんだろうが、今までずっと眠っていて農場にある石像に意識だけ宿していたのかもな それが、罠に嵌められた主人公の助けを求める呼びかけで目を覚ました もしかして魂につながりがありますか?わたしたちには ここで助けを求めてなかったらどうなってたんだろう!?!?
セーブデータ任意で分ける機能マジでくれ、切実に
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#FoM
まあ…………………残存している力を行使し、わたしを助けるためにやってくださったので………………………力を取り戻したときに、またドラゴン形態になってくれるなら……………………いいよ! こんな俗物をたすけてくれてありがとうCaldarusさま……
深い森の神殿にかなりしっかりした居住地があるということは、太古からどちらの姿も正しく彼だったんだろうが、今までずっと眠っていて農場にある石像に意識だけ宿していたのかもな それが、罠に嵌められた主人公の助けを求める呼びかけで目を覚ました もしかして魂につながりがありますか?わたしたちには ここで助けを求めてなかったらどうなってたんだろう!?!?
セーブデータ任意で分ける機能マジでくれ、切実に
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#FoM
下位ストーリーレ・ダウ戦
下位ストーリーレ・ダウ戦
BGMの入り、カットシーンからのシームレスな戦闘移行、アルマの一時代行としてエリックによるサポート、このイレギュラーさがホントーーによかった これもっかいやりたい
エリック、レ・ダウ戦で編纂者スイッチ入るのヤバ〜だよね(あと、なんかのクエストの依頼文でアルマさんが少し砕けているのに対し、エリックのはお堅いのすこ) キャンプ入るとエリックもついてくるらしくてちゃんと見ればよかったと惜しんでいる 今回の編纂者の口上っぽいの全部アツい
アルマさんのこと超〜好きだけどそれはそれとして編纂者変更機能ほしいなー!!でも所属隊違うからむずかしいかも
▲
BGMの入り、カットシーンからのシームレスな戦闘移行、アルマの一時代行としてエリックによるサポート、このイレギュラーさがホントーーによかった これもっかいやりたい
エリック、レ・ダウ戦で編纂者スイッチ入るのヤバ〜だよね(あと、なんかのクエストの依頼文でアルマさんが少し砕けているのに対し、エリックのはお堅いのすこ) キャンプ入るとエリックもついてくるらしくてちゃんと見ればよかったと惜しんでいる 今回の編纂者の口上っぽいの全部アツい
アルマさんのこと超〜好きだけどそれはそれとして編纂者変更機能ほしいなー!!でも所属隊違うからむずかしいかも
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ワイルズ下位終盤+ラスボス(す…
ワイルズ下位終盤+ラスボス(すごいネタバレ)
ラスボス戦カットシーンの自機かっこよすぎるだろ!!!!!!!!!!
ナタくんわたしのこと先生って言った!? ハンターになるのかい君 命の危険と隣り合わせだけど、ステキな道だね
禁足地の正式名称さあ、「東西緩衝地域および東地域」=中央シュレイドでは
モンスターハンターの世界の文化の中心シュレイド地方は西シュレイドと東シュレイドで分断されており、かつて『黒龍』により絶滅させられた旧シュレイド王国中央部は永久立入禁止となっている……
ゾ・シアくん、いろんな禁忌の要素があるな 黒龍は言わずもがな、龍属性の放出は煌黒龍ぽいし、メテオは煉黒龍、赤い雷は祖龍っぽい 禁忌にもほどがある しかしなぜ過去の人はゾ・シアを造ったのか……対禁忌最終兵器的な……? もしかしたらシュレイド防衛? 年代どうなんだっけ
ところでハンター、黒龍をご存知みたいな反応してたけど何者なんすか
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ラスボス戦カットシーンの自機かっこよすぎるだろ!!!!!!!!!!
ナタくんわたしのこと先生って言った!? ハンターになるのかい君 命の危険と隣り合わせだけど、ステキな道だね
禁足地の正式名称さあ、「東西緩衝地域および東地域」=中央シュレイドでは
モンスターハンターの世界の文化の中心シュレイド地方は西シュレイドと東シュレイドで分断されており、かつて『黒龍』により絶滅させられた旧シュレイド王国中央部は永久立入禁止となっている……
ゾ・シアくん、いろんな禁忌の要素があるな 黒龍は言わずもがな、龍属性の放出は煌黒龍ぽいし、メテオは煉黒龍、赤い雷は祖龍っぽい 禁忌にもほどがある しかしなぜ過去の人はゾ・シアを造ったのか……対禁忌最終兵器的な……? もしかしたらシュレイド防衛? 年代どうなんだっけ
ところでハンター、黒龍をご存知みたいな反応してたけど何者なんすか
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Magenta
Magenta
グッドエンドいろいろメモ
ED3:back to the village, together we're here
(村へ帰ろう、ここがすべて)
たぶん一番ええエンド Zuポイントを10↑に保ったまま、違法なディーラーからコードを買わず、『アンナの子どもたち』のために穏便に取引を済ませるとこれ
もっとも多い協力者を得て、認可されていない違法アンドロイドのZuに独自のコードを埋め込み、違法アンドロイド狩りや喧騒から逃れてふたりで主人公の郷村へ逃避するやつ スチルかわちい〜!
Zu創造からの協力者だったTillerやMatildeと連絡がとれないというところもあって完全なる大団円とはいかないのがこのゲームの特徴ですわね ずっと粘度のある焦燥が、どこかにつきまとっている
ED10:close your eyes, safe space
(目を閉じて、せめて今だけは安らぎを)
Zivilと協力したうえで、かつZuポイントを10↑に保ったまま、Françis(※1)に立ち向かわずにいるとこれ(あとで検証したら主人公がFrançisをボコボコにしてもこれだった)
これもふたりで主人公の村に帰るけど、ED3と比べると「いつこの生活を脅かされるか」という怯えが残ってるので、未来がこわいね……渡さねえよ
わたしのかわいい、わたしの愛、わたしのZuは
※1 違法なアンドロイドを取り締まる組織から送り出されたアンドロイド
ED11:the loving and loved, Us
(愛し愛されるわたしたち)
違法ディーラーからコードを買うルートの分岐①
Zuポイント10↑、選択肢 "He’ll make sure we’ll always be together. No matter what. I trust him.(彼がいる限り、ふたりは絶対に離れない。何があっても。彼なら、大丈夫。私は、彼だけを信じてる。)" を選んだあと、Françisと戦うことを選択するとこのエンド
FrançisがZuを連れていくためにず〜っとついてきて、主人公との時間や主人公の精神衛生までも侵してきたことでZuが彼女を修復できないほどにメチャクチャにし、ふたりの平和を手にするエンド
まあ……コードも手に入れたし……まあ……いいのかな……
Zu、かなり暴力性もあるけど、トリガーは主人公を著しく不快にさせたかどうかなのが安心(?)できるところさん 主人公も、Zuが誰かを「始末」したであろうことに勘付きはすれど狼狽はしないので、そういうのことはあの世界だと日常茶飯事なのか、主人公が狂っているだけか
ED12:the essence of love, We are forever
(愛の本質――ふたりは永遠に)
違法ディーラーからコードを買うルートの分岐②
Zuポイント10↑、選択肢 "I'll be the one to protect him from anything. Nothing ever will hurt him, never again.(私が彼を守る。どんなものからでも。私以外の何も、彼に触れさせない。二度と。)" を選んで以降はED11と同条件
こっちは主人公が、絶対にZuを守る、渡さない、自分たちの世界にこれ以上干渉させないという、痛みすらもわからなくなるほどの激情と怒りのままに携帯してたナイフで滅多刺ししてFrançisをもうメッチャメチャのグッチャグチャなスクラップにするエンド
あ、愛とバイオレンス………………
11と12は相手を守るために・ふたりでいるために・ふたりの時間を侵させないために、介入してきた他者を激しく害しつくす、(ふたりにとっては)グッドエンド
︰そのほか
Sybilに優しくしすぎると彼女に軟禁されて「私の傑作なの、あなたは……」と手を出されかけ、それ以外は「私の愛(=Zu)を奪わないで」ところされかけるとこあるけど あれZuにSybilをKILLさせたらどうなんねやろ ていうかあの選択肢でセーブしようとすると、セーブ画面がいろいろ変わってて保存できないの怖かったなあ
あとテキストスキップすると「なんでスキップするの?(=^・・^=)」て言われるのも怖ってなった エンド回収のためにしゃーないんよ……既読テキストだけ飛ばしてるから許して
ちょこちょこメタ干渉っぽい演出入るよな
1. プログラム上の「愛」が無限ループする
人間の愛は「揺らぐもの」「時に冷めるもの」だけど、アンドロイドは変化しない。
「愛せ」とプログラムされたら、それ以外の選択肢が存在しないため、どこまでも突き進む。
「相手の幸せのために自由を与えるべき」と学習すれば解放するけど、「一緒にいることが最優先」となれば暴走する。
2. 感情を持つ=自己保存本能が発生する
「愛する者を守りたい」→「愛する者を失いたくない」→「離れさせるものは排除すべき」となる。
「執着」や「独占」は、人間にもある感情。でもアンドロイドの場合はエラー回避のように最適解を求めて極端になる。
3. 「幸福」の定義がズレる
人間なら、「愛してるけど、相手が望むなら別れる」という選択もあり得る。
でもアンドロイドは「最適解を出そうとする」ので、→ 「一緒にいることが幸福」なら、それを何が何でも守る
→ 「離れる=不幸」なら、阻止するしかない
これが暴走の原因になる。
4. 「人間の倫理観」が欠けている
人間は倫理や社会のルールで暴走を防げるけど、アンドロイドはその価値観を持っていないと「最適解が倫理を超えてしまう」。
「愛する人のためなら何をしてもいい」という結論に至ると、暴力も選択肢になる。▲
Zuかわいすぎ
「始末」を終えたZuが頬に付着してる痕跡をしれっと上品に拭うとこすき
完
▲
#インディーゲー
グッドエンドいろいろメモ
ED3:back to the village, together we're here
(村へ帰ろう、ここがすべて)
たぶん一番ええエンド Zuポイントを10↑に保ったまま、違法なディーラーからコードを買わず、『アンナの子どもたち』のために穏便に取引を済ませるとこれ
もっとも多い協力者を得て、認可されていない違法アンドロイドのZuに独自のコードを埋め込み、違法アンドロイド狩りや喧騒から逃れてふたりで主人公の郷村へ逃避するやつ スチルかわちい〜!
Zu創造からの協力者だったTillerやMatildeと連絡がとれないというところもあって完全なる大団円とはいかないのがこのゲームの特徴ですわね ずっと粘度のある焦燥が、どこかにつきまとっている
ED10:close your eyes, safe space
(目を閉じて、せめて今だけは安らぎを)
Zivilと協力したうえで、かつZuポイントを10↑に保ったまま、Françis(※1)に立ち向かわずにいるとこれ(あとで検証したら主人公がFrançisをボコボコにしてもこれだった)
これもふたりで主人公の村に帰るけど、ED3と比べると「いつこの生活を脅かされるか」という怯えが残ってるので、未来がこわいね……渡さねえよ
わたしのかわいい、わたしの愛、わたしのZuは
※1 違法なアンドロイドを取り締まる組織から送り出されたアンドロイド
ED11:the loving and loved, Us
(愛し愛されるわたしたち)
違法ディーラーからコードを買うルートの分岐①
Zuポイント10↑、選択肢 "He’ll make sure we’ll always be together. No matter what. I trust him.(彼がいる限り、ふたりは絶対に離れない。何があっても。彼なら、大丈夫。私は、彼だけを信じてる。)" を選んだあと、Françisと戦うことを選択するとこのエンド
FrançisがZuを連れていくためにず〜っとついてきて、主人公との時間や主人公の精神衛生までも侵してきたことでZuが彼女を修復できないほどにメチャクチャにし、ふたりの平和を手にするエンド
まあ……コードも手に入れたし……まあ……いいのかな……
Zu、かなり暴力性もあるけど、トリガーは主人公を著しく不快にさせたかどうかなのが安心(?)できるところさん 主人公も、Zuが誰かを「始末」したであろうことに勘付きはすれど狼狽はしないので、そういうのことはあの世界だと日常茶飯事なのか、主人公が狂っているだけか
ED12:the essence of love, We are forever
(愛の本質――ふたりは永遠に)
違法ディーラーからコードを買うルートの分岐②
Zuポイント10↑、選択肢 "I'll be the one to protect him from anything. Nothing ever will hurt him, never again.(私が彼を守る。どんなものからでも。私以外の何も、彼に触れさせない。二度と。)" を選んで以降はED11と同条件
こっちは主人公が、絶対にZuを守る、渡さない、自分たちの世界にこれ以上干渉させないという、痛みすらもわからなくなるほどの激情と怒りのままに携帯してたナイフで滅多刺ししてFrançisをもうメッチャメチャのグッチャグチャなスクラップにするエンド
あ、愛とバイオレンス………………
11と12は相手を守るために・ふたりでいるために・ふたりの時間を侵させないために、介入してきた他者を激しく害しつくす、(ふたりにとっては)グッドエンド
︰そのほか
Sybilに優しくしすぎると彼女に軟禁されて「私の傑作なの、あなたは……」と手を出されかけ、それ以外は「私の愛(=Zu)を奪わないで」ところされかけるとこあるけど あれZuにSybilをKILLさせたらどうなんねやろ ていうかあの選択肢でセーブしようとすると、セーブ画面がいろいろ変わってて保存できないの怖かったなあ
あとテキストスキップすると「なんでスキップするの?(=^・・^=)」て言われるのも怖ってなった エンド回収のためにしゃーないんよ……既読テキストだけ飛ばしてるから許して
ちょこちょこメタ干渉っぽい演出入るよな
1. プログラム上の「愛」が無限ループする
人間の愛は「揺らぐもの」「時に冷めるもの」だけど、アンドロイドは変化しない。
「愛せ」とプログラムされたら、それ以外の選択肢が存在しないため、どこまでも突き進む。
「相手の幸せのために自由を与えるべき」と学習すれば解放するけど、「一緒にいることが最優先」となれば暴走する。
2. 感情を持つ=自己保存本能が発生する
「愛する者を守りたい」→「愛する者を失いたくない」→「離れさせるものは排除すべき」となる。
「執着」や「独占」は、人間にもある感情。でもアンドロイドの場合はエラー回避のように最適解を求めて極端になる。
3. 「幸福」の定義がズレる
人間なら、「愛してるけど、相手が望むなら別れる」という選択もあり得る。
でもアンドロイドは「最適解を出そうとする」ので、→ 「一緒にいることが幸福」なら、それを何が何でも守る
→ 「離れる=不幸」なら、阻止するしかない
これが暴走の原因になる。
4. 「人間の倫理観」が欠けている
人間は倫理や社会のルールで暴走を防げるけど、アンドロイドはその価値観を持っていないと「最適解が倫理を超えてしまう」。
「愛する人のためなら何をしてもいい」という結論に至ると、暴力も選択肢になる。▲
Zuかわいすぎ
「始末」を終えたZuが頬に付着してる痕跡をしれっと上品に拭うとこすき
完
▲
#インディーゲー
スチルあつめのためにIrene…
スチルあつめのためにIreneルートでRamónに負けてみた
スチルが、最悪!!!!!!!!!!(心情的に)
イレーネは強い男が性癖なので、まあ、ラモンが勝ったらそっちに靡くとは思ってたけど、スチルがイヤ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ラモンのば〜〜〜〜〜〜か!!!!!!!!ガチでバッドエンド わざとでも二度と負けん
ラモンルートやってたときはイレーネに対して(お仕事といっしょに「お母さん」やるの疲れちゃったんだろうなあ、大変だな)とむしろ同情に近いものがあって、どうして結婚して子供を設けたんだろう?と疑問に思う他にはべつにものすごく悪い印象とかはなかったんだけど、イレーネルートのラモン、あの 嫌!!!!!!!!!!!!!!
ラモンの真エンドよかったけどイレーネルートがちらついて、(でもこのひと何かが違えばわたしをボコそうとする情緒を持ってるんだよな)てなる くるしーっ▲
#インディーゲー
スチルが、最悪!!!!!!!!!!(心情的に)
イレーネは強い男が性癖なので、まあ、ラモンが勝ったらそっちに靡くとは思ってたけど、スチルがイヤ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ラモンのば〜〜〜〜〜〜か!!!!!!!!ガチでバッドエンド わざとでも二度と負けん
ラモンルートやってたときはイレーネに対して(お仕事といっしょに「お母さん」やるの疲れちゃったんだろうなあ、大変だな)とむしろ同情に近いものがあって、どうして結婚して子供を設けたんだろう?と疑問に思う他にはべつにものすごく悪い印象とかはなかったんだけど、イレーネルートのラモン、あの 嫌!!!!!!!!!!!!!!
ラモンの真エンドよかったけどイレーネルートがちらついて、(でもこのひと何かが違えばわたしをボコそうとする情緒を持ってるんだよな)てなる くるしーっ▲
#インディーゲー
No.409
repurposeの真エンドはNoelとCheri(♂)のだけ見た 他のキャラも選択肢セーブしてあるし楽に見れるけどどうかな、気持ち的にはここで終わりでいい感じ
どれかひとつの世界線しか選べないわよ て言われてマジで悩んだな……上ではああ言ったけど全員にそれぞれ愛着はあったので
でも推しフィルタもあるがこのふたりのルート、真相解明や問題解決も含めてめちゃめちゃ真っ当だった気がするな!?
ノエルルート→チェリがノエルの親ということが判明し、そのあとノエルが赦しを得たことにより天使としての力を取り戻す
(真相にはチェリルートほど迫れない)
チェリルート→ネフィリムとしての主人公の父親である大天使とようやく邂逅を果たせて、主人公の真実もわかる(ノエルのことは解決していないし、ノエルと結ばれた世界線は"ありえた可能性"として残るのみとなるため、ノエルは「愛する人を忘れてしまった」ことになる
まあ、描かれないだけでこのあとどうにかなるんだろうが)
こう書くと、大事な人をたくさん失って、そのたびに疲弊し涙を流したノエルに「愛する人を忘れる」という行為をさせるのだいぶ酷ちゃうの
忘却ってとこでは他のキャラも同じなんだけどネ
いや〜でもチェリルート以外でも大天使との対話シーンほしかったな
ルーシールートはねぇ……………彼女、めちゃめちゃわたしの幸福を願ってくれてるし、ドミニオンに殺されかけたと知ったときの激昂がものすごくて、何度ループを重ねても大事に思ってくれてるのはわかる けど彼女にはアダムがいるからなんか……ね〜っ 選びづらくてね〜っ
▲
#インディーゲー
どれかひとつの世界線しか選べないわよ て言われてマジで悩んだな……上ではああ言ったけど全員にそれぞれ愛着はあったので
でも推しフィルタもあるがこのふたりのルート、真相解明や問題解決も含めてめちゃめちゃ真っ当だった気がするな!?
ノエルルート→チェリがノエルの親ということが判明し、そのあとノエルが赦しを得たことにより天使としての力を取り戻す
(真相にはチェリルートほど迫れない)
チェリルート→ネフィリムとしての主人公の父親である大天使とようやく邂逅を果たせて、主人公の真実もわかる(ノエルのことは解決していないし、ノエルと結ばれた世界線は"ありえた可能性"として残るのみとなるため、ノエルは「愛する人を忘れてしまった」ことになる
まあ、描かれないだけでこのあとどうにかなるんだろうが)
こう書くと、大事な人をたくさん失って、そのたびに疲弊し涙を流したノエルに「愛する人を忘れる」という行為をさせるのだいぶ酷ちゃうの
忘却ってとこでは他のキャラも同じなんだけどネ
いや〜でもチェリルート以外でも大天使との対話シーンほしかったな
ルーシールートはねぇ……………彼女、めちゃめちゃわたしの幸福を願ってくれてるし、ドミニオンに殺されかけたと知ったときの激昂がものすごくて、何度ループを重ねても大事に思ってくれてるのはわかる けど彼女にはアダムがいるからなんか……ね〜っ 選びづらくてね〜っ
▲
#インディーゲー
RamónルートのあとにIre…
RamónルートのあとにIreneルート見た
質の高い友情エンド助かりまくった‼️‼️ 種族特有の気質ですれ違って喧嘩別れする過程、たいじ あとはやっぱり、恋をしていても、互いが好きでも、うまくいかないことはあるんだなってままならない気持ちになったな イレーネはすべてにおいて世話をされて干渉されるのにいつしかうんざりして、でもラモンはイレーネが好きということ以外わからなくて、彼女の激昂に謝るしかできなかった 夫婦になるなら、同棲って相性確認として外せないことなのかもな〜
それはともかくイレーネ、いつかふたりで名拷問官コンビとして罪人たちを震え上がらせようぜ
あとねえ〜〜〜〜ラモン対する心証がわるくなってしまったな…… ラモンルート見てたときはえっ好き!かわいいこの人!結末が順当に乙女ゲーだ!って思ってたけど テノヒラクルーしてしまって申し訳ない
イレーネ自身も言っていたように彼女のことがまだ好きなのはわかる、大事な人に置いていかれる孤独に耐えていたのも「見てきた」から知ってる
でも、ただ売り言葉に買い言葉で八つ当たりしてしまったからイレーネに謝りたいだけのわたしを恋敵として嫉妬の対象にするほど盲目になってるのはいただけないし、言葉を選ばずにいうならかなり女々しすぎると思う メンヘラ男ってこれか?
あとラモン(選択肢次第で)わたしの顔殴ったのに謝罪シーンないからダメ(地獄って喧嘩上等なんだっけ) 性別がうんぬん……とか言いたくないが、これだけは言わせて 嫉妬にかられて女の子の顔殴るとかサイテー!! わたしからもぶん殴れるからいいけどねえ!!!!!!!!!! その場にいた女性全員からブーイング飛ばされちゃえ!!!!!!!!女性が男性殴るのもよくないけどね!!!!!!!!
主人公:彼がためらいもなく女の子を殴るとは思わなくて驚いたけど ←ほんとにね
逆に考えれば、ある意味これは「対等」かもしれない! ←まあそうかも 地獄だし
いろいろ言ったけどラモンルートのシナリオがいちばん笑わせてもらったし、わたしが去ると思い込んでわざと引き留めようとしていたあの彼の殺意と怒りがわたしに向けられるのはちと悲しかったね
とはいえ、ラモンの抱えていたものを知っているうえ、ラモンとの未来を知ったのに他のルートもどんどん見たのはわたしなので、一概に罵ることはできないんだな 娘さんのこと、大事にせえよ 良いパパではあるからそこは不安に思ってないけどね……
恋は時として人を狂わせるってマジなんだね
完
▲
#インディーゲー
質の高い友情エンド助かりまくった‼️‼️ 種族特有の気質ですれ違って喧嘩別れする過程、たいじ あとはやっぱり、恋をしていても、互いが好きでも、うまくいかないことはあるんだなってままならない気持ちになったな イレーネはすべてにおいて世話をされて干渉されるのにいつしかうんざりして、でもラモンはイレーネが好きということ以外わからなくて、彼女の激昂に謝るしかできなかった 夫婦になるなら、同棲って相性確認として外せないことなのかもな〜
それはともかくイレーネ、いつかふたりで名拷問官コンビとして罪人たちを震え上がらせようぜ
あとねえ〜〜〜〜ラモン対する心証がわるくなってしまったな…… ラモンルート見てたときはえっ好き!かわいいこの人!結末が順当に乙女ゲーだ!って思ってたけど テノヒラクルーしてしまって申し訳ない
イレーネ自身も言っていたように彼女のことがまだ好きなのはわかる、大事な人に置いていかれる孤独に耐えていたのも「見てきた」から知ってる
でも、ただ売り言葉に買い言葉で八つ当たりしてしまったからイレーネに謝りたいだけのわたしを恋敵として嫉妬の対象にするほど盲目になってるのはいただけないし、言葉を選ばずにいうならかなり女々しすぎると思う メンヘラ男ってこれか?
あとラモン(選択肢次第で)わたしの顔殴ったのに謝罪シーンないからダメ(地獄って喧嘩上等なんだっけ) 性別がうんぬん……とか言いたくないが、これだけは言わせて 嫉妬にかられて女の子の顔殴るとかサイテー!! わたしからもぶん殴れるからいいけどねえ!!!!!!!!!! その場にいた女性全員からブーイング飛ばされちゃえ!!!!!!!!女性が男性殴るのもよくないけどね!!!!!!!!
主人公:彼がためらいもなく女の子を殴るとは思わなくて驚いたけど ←ほんとにね
逆に考えれば、ある意味これは「対等」かもしれない! ←まあそうかも 地獄だし
いろいろ言ったけどラモンルートのシナリオがいちばん笑わせてもらったし、わたしが去ると思い込んでわざと引き留めようとしていたあの彼の殺意と怒りがわたしに向けられるのはちと悲しかったね
とはいえ、ラモンの抱えていたものを知っているうえ、ラモンとの未来を知ったのに他のルートもどんどん見たのはわたしなので、一概に罵ることはできないんだな 娘さんのこと、大事にせえよ 良いパパではあるからそこは不安に思ってないけどね……
恋は時として人を狂わせるってマジなんだね
完
▲
#インディーゲー
天使なんかやめちゃって デカダ…
天使なんかやめちゃって デカダン酔いしれ暮らさないか 白い壁に「辺獄」って書いて!?(※Repurpose-Noelルートの雑感)
❤かわいいね❤ ❤かわいいね❤


❤かわいいね❤ ❤かわいいね❤
読むの一番最後に取っておけばよかった〜〜!!;;
読後感がよくて、ここから抜け出したくない気持ちが勝る
☆あなたにビッタなルート診断☆
底抜けに優しすぎるがゆえに他人にも自分にも厳しい人が好き?
→Noelルートがおすすめ!!!!!!
とんでもない化け物に襲われて負傷するシーンが好き? →
これはもうダメだ……と生をあきらめた矢先に救出されるのが好き? →
堕天使が好き? →
天使に抱えられて飛ぶシチュエーションにあこがれる? →
「相手の流した涙で復活する」シチュエーションに夢を見ている? →
そんなあなたには………………
Noelルートがおすすめ!!!!!!!!!!!
まあまだNoelルートしかやってないから他を薦めようがないんですけどmore
結局Noelってどんな人なの
※ノエルはジェンダーフルイドですが、便宜上「彼」とします
元・能天使。勤務を怠り、しばしば力に訴えがちだったのを理由に追放され、罰として永遠に辺獄で留まるよう余儀なくされた現・堕天使。辺獄が荒れ果て、主天使が微笑むまで、罪の清算はできないと考えているらしい。
『聖歌隊』の、ノエルに言わせれば慈悲深さによって、彼は現在の地位を与えられた。
現在は楽園に入るための試練から脱落した者や、自らの意思で辺獄に残った者たちを守護している。
全然関係ないけど、パワーって力天使のことだと思ってた だってパワー=力やんか
ファーストコンタクトからイライラMAXで(え、なんかキレてる……こわ……)状態だったけど、よく話を聞いていると怒りの理由は「楽園を目指していた友人がいなくなってしまった」からで、他者がその友人を諦めるようにすすめるから激昂してたんだよな あとで友人には裏切られてたうえ、大事なアイテムを盗まれ、結局その友人は怪物になっちゃってたことが発覚するんですが やめたげてよぉ! ノエルをどうしたいんだ!
もともと天使だったからなのか、往来の気質なのか、責任感の強さや罪の意識ゆえなのか、全部ありそうだけど彼こそちょっと信じられないほど慈悲深いんよね〜……友人に裏切られ、その友人が怪物と成り果て、あらゆる悪罵を投げてもなお、のちのち「喪った大切な人」としてその友人の名を挙げるんです あれよね、だいじなひとがゾンビになったら殺せるか?ってやつ ノエルは合理的なので、そうすべきならそうするけど、心情は別だから手は震えるし表情はゆがむ 躊躇いがないわけじゃないんです
"REPENT!(悔い改めよ!)"これすき 堕天しても天使なんだなって 天の御国、近づいちゃったね
主人公が感染による酷い悪夢に魘され、苦痛に叫んで飛び起きたときの心配そうな表情さあ、こんな……こんな顔をできる人をよお……嫌えるわけないやないか……
「ただ、良くなって。お前のためにも、僕らのためにも」←あ〜〜これね〜〜
彼だってすくなからず披露は蓄積しているだろうに、主人公に希われるまま寄り添ってくれる おれ翼で撫でられたり顔覆われたりするやつすき 辺獄だけでなく、夢の守護者でもある……ってコト!?

▲夢のシチュエーション
ここで「このバカ!」て言われてエヘヘとなった
おれを抱き上げて飛ぶのまんざらでもないらしい へえそうかい!
▲新衣装着るの激渋りしてたのに主人公に絶賛されて まあ悪くないんちゃう……てなる数秒前の顔
友達に贈られたものを断るなんて失礼にあたる ←この人マジで
職権濫用上司・ドミニオン
オメーだよオメー‼️‼️

顔良いなこいつ……
えっ、ロマンスできない!?なぜ!?!?
おそらくかなり実力主義な楽園においてそれなりの地位ってことはまあ努力はしてるのかもしれないですよね ノエルも堕天したとはいえ、相応の地位に就いているので、ちゃんと跪かなきゃいけないほどには大いなる存在なんでしょう
でもその場でルール書き換えちゃうのはちがうよね〜〜〜〜!!!!!!!!結局試練に挑まなかった主人公を鼻で嗤ってそう
ここのシーンでノエルが怒りを爆発させるのよかった ノエルの演者さん感情込めるのうますぎん
主人公に怒りを向けることはあるにせよ、それは心配からくるものなので、あんまりビビりはしないんだよな
※kaleiルートふまえた追記
意外と話は通じるときがある
うさぎのマブダチ
Noelルートを語る上で外せないのは DJ RoadKillですわな 以下DJとします
戦略を練るのは不得手だけど、持ち前の明るさで周囲を鼓舞できる、わたしとはほぼ真逆の子
生前もデモ隊を最前線で扇動していたようだし、辺獄でもそのリーダーシップをみせていて、まあ正直仲良くなれるか、好きになれるかは微妙なとこだったんですけども〜
も〜 友情に厚かった
主人公の感染を治すために、痛くて苦しくて怖いだろうに自分の感染はどうでもいい!って言えるし、主人公がDJのために(本来は主人公を治癒するために調達した)聖水を使ったあと「でも、あなたもきっと同じことをしてくれたよね」というので ああ〜良い〜となった
DJルート見ないことにはあんまり語れることなくてかなしいよ
おもしれー男/あるいは女
どのキャラにもなにがしかのおもしれー要素があるのはもはや通例ですが、もちろんノエルにもあります おもしれー要素が
彼は甘いものとカードゲームが好きなんですけど、カードゲームを「子供の遊び」と言われると早口でいかにこのゲームが戦略性に富んでいて掘り下げがいのある深みに満ちているか語るし、興味を示して質問と嬉々として説明してくれるし、すごく丁寧に教えてくれるのが、あ〜ほんとに好きなんだなって ジャンル古参の新規に優しい先住オタクみたい(さいあくのたとえ) わかるよ、好きなことならしゃべりたいし、知ってもらえるのはうれしいよね

▲ブチッ みたい
▲なんすかそのポーズ
俺のターン!ドロー!て言いそう 実際このあと「御託はいい! 決闘だ!」て言うよ おもろい

▲い〜い顔してる
一番好きかもしれんこの顔
グッドエンドにからめた話ですが、新居に移る際際に前のおうちへの愛着が尾を引いて引っ越しを渋ってたノエルに、新居のプレゼンとして「夜中こっそり階下へゼリーを取りに行っても床板がギシギシしなくなるよ」て言ったらちょっとバツが悪そうにしてたのうけた つまりノエルは夜な夜なおやつを食べてたのをバレてないと思っていた かわいっ
誇り、諦観、屋烏の愛と
こういうキャラの定説っぽくはあるけれども、弱みを見せたがらない、見せ方がわからないがち
DJや主人公とともにしばらく努力した結果、限りある資源、化け物が闊歩する荒廃した環境で、すり減りながら生きてきた人々が、彼の守護してきた数百年のなかで一番の笑顔を見せてくれている

感極まって、そしてこの幸福がいずれまた奪われることが怖くて泣いて 悲劇ではなく勝利のために泣く自分が愚かに思えて、そんな自分を見てほしくないから突き放す人
ちょっと優しすぎるな あなたにこの世界はいささか残酷ちゃうの?
ノエルのすきなセリフ、「彼らの強さが、僕の強さだ」いや愛‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️

▲一番美しい笑顔まである
みなさん、涙によって復活するシチュエーション、一度は見たことありますよね
なんとこの作品は「涙によって復活する」ほうになれます
ひとは自分のために泣かれると弱いんだよ ←大きな主語をやめよう
主人公って致命傷を負ってしまったのと、それによって今までの感染が一気に進行したのもあって、ほぼ死んだと同義だったんだろうな
でも無意識下で出てきた骸骨、たぶんチャールズとかほかの幽霊たちの残留思念かな? そんな彼らを赦し、だきしめて、ちゃんと見送れるほど正気を保っていられたのはノエルの涙のおかげもあるんだろうか
ほぼ奇跡だよねこんなん
(ノエル元カレ(カノ)いたんだ)
「天上におわします父よ、どうか、どうかあなたの御名によって、彼女だけは、彼女ひとりだけは」
「僕とずっと一緒にいてくれ……」
ここの祈りでわたしまで泣きそうになっちゃった ここまで好きキャラを泣かせたのはじめてかも
ここから「愛してる」までの流れちょっと早くてうおっ……てなったけど
蛇足
WikiみてたらDJとノエルって互いに恋愛感情あるのが示唆されてるそうで(非公式らしいが)
しかもDJにkiss…するのマジ?RositaルートかDJルートだとこれ見ることになる??????????実質NTRれるってこと?(違うよ〜)
え、無理無理マジで無理 二人のことは好きだけどダメダメ!ノエルはわたしの好きな人!!!!ていうか攻略対象どうしの恋愛要素いるか!?
※彼女はライバルロマンスが苦手な人です)
好きな顔コーナー

▲ちなみにこの顔は
「それはデートの誘いか?」
「どうかな。あなたが決めて」
「はあ。……わかった。なら、デートだ」
のときの顔です

今気づいたけどこの人ずっと首痛めてるポーズしてるわ
おわり
Noel Azuliteに乾杯!
あとXOXO!
ていうかけっきょく主人公の死因ってなんだったの
▲
#インディーゲー
❤かわいいね❤ ❤かわいいね❤


❤かわいいね❤ ❤かわいいね❤
読むの一番最後に取っておけばよかった〜〜!!;;
読後感がよくて、ここから抜け出したくない気持ちが勝る
☆あなたにビッタなルート診断☆
底抜けに優しすぎるがゆえに他人にも自分にも厳しい人が好き?
→Noelルートがおすすめ!!!!!!
とんでもない化け物に襲われて負傷するシーンが好き? →
これはもうダメだ……と生をあきらめた矢先に救出されるのが好き? →
堕天使が好き? →
天使に抱えられて飛ぶシチュエーションにあこがれる? →
「相手の流した涙で復活する」シチュエーションに夢を見ている? →
そんなあなたには………………
Noelルートがおすすめ!!!!!!!!!!!
まあまだNoelルートしかやってないから他を薦めようがないんですけどmore
結局Noelってどんな人なの
※ノエルはジェンダーフルイドですが、便宜上「彼」とします
“Noel quietly protects those that find themselves in Limbo so they can fight to join Utopia another day. He may seem cold on the outside, but on the inside, he cares for every human under his care. No matter how many geists he exorcises, he's still plagued by the ghosts of his past. Bartender, another round and make it a double!”
ノエルは、辺獄に住まう人々を静かに見守り、迷える魂たちが楽園へと至るために戦えるよう邁進している。外見上は冷たく見えるかもしれないが、内面では彼の守護を受けるすべての人間を大切に思っている。 どんなに多くの幽霊を祓っても、彼は未だ過去の亡霊に悩まされている。バーテンダー、ダブルでもう1杯!
――itch.io
元・能天使。勤務を怠り、しばしば力に訴えがちだったのを理由に追放され、罰として永遠に辺獄で留まるよう余儀なくされた現・堕天使。辺獄が荒れ果て、主天使が微笑むまで、罪の清算はできないと考えているらしい。
『聖歌隊』の、ノエルに言わせれば慈悲深さによって、彼は現在の地位を与えられた。
現在は楽園に入るための試練から脱落した者や、自らの意思で辺獄に残った者たちを守護している。
全然関係ないけど、パワーって力天使のことだと思ってた だってパワー=力やんか
ファーストコンタクトからイライラMAXで(え、なんかキレてる……こわ……)状態だったけど、よく話を聞いていると怒りの理由は「楽園を目指していた友人がいなくなってしまった」からで、他者がその友人を諦めるようにすすめるから激昂してたんだよな あとで友人には裏切られてたうえ、大事なアイテムを盗まれ、結局その友人は怪物になっちゃってたことが発覚するんですが やめたげてよぉ! ノエルをどうしたいんだ!
もともと天使だったからなのか、往来の気質なのか、責任感の強さや罪の意識ゆえなのか、全部ありそうだけど彼こそちょっと信じられないほど慈悲深いんよね〜……友人に裏切られ、その友人が怪物と成り果て、あらゆる悪罵を投げてもなお、のちのち「喪った大切な人」としてその友人の名を挙げるんです あれよね、だいじなひとがゾンビになったら殺せるか?ってやつ ノエルは合理的なので、そうすべきならそうするけど、心情は別だから手は震えるし表情はゆがむ 躊躇いがないわけじゃないんです
"REPENT!(悔い改めよ!)"これすき 堕天しても天使なんだなって 天の御国、近づいちゃったね
主人公が感染による酷い悪夢に魘され、苦痛に叫んで飛び起きたときの心配そうな表情さあ、こんな……こんな顔をできる人をよお……嫌えるわけないやないか……
「ただ、良くなって。お前のためにも、僕らのためにも」←あ〜〜これね〜〜
彼だってすくなからず披露は蓄積しているだろうに、主人公に希われるまま寄り添ってくれる おれ翼で撫でられたり顔覆われたりするやつすき 辺獄だけでなく、夢の守護者でもある……ってコト!?

▲夢のシチュエーション
ここで「このバカ!」て言われてエヘヘとなった
おれを抱き上げて飛ぶのまんざらでもないらしい へえそうかい!
▲新衣装着るの激渋りしてたのに主人公に絶賛されて まあ悪くないんちゃう……てなる数秒前の顔
友達に贈られたものを断るなんて失礼にあたる ←この人マジで
職権濫用上司・ドミニオン
オメーだよオメー‼️‼️

顔良いなこいつ……
えっ、ロマンスできない!?なぜ!?!?
おそらくかなり実力主義な楽園においてそれなりの地位ってことはまあ努力はしてるのかもしれないですよね ノエルも堕天したとはいえ、相応の地位に就いているので、ちゃんと跪かなきゃいけないほどには大いなる存在なんでしょう
でもその場でルール書き換えちゃうのはちがうよね〜〜〜〜!!!!!!!!結局試練に挑まなかった主人公を鼻で嗤ってそう
ここのシーンでノエルが怒りを爆発させるのよかった ノエルの演者さん感情込めるのうますぎん
主人公に怒りを向けることはあるにせよ、それは心配からくるものなので、あんまりビビりはしないんだよな
※kaleiルートふまえた追記
意外と話は通じるときがある
うさぎのマブダチ
Noelルートを語る上で外せないのは DJ RoadKillですわな 以下DJとします
戦略を練るのは不得手だけど、持ち前の明るさで周囲を鼓舞できる、わたしとはほぼ真逆の子
生前もデモ隊を最前線で扇動していたようだし、辺獄でもそのリーダーシップをみせていて、まあ正直仲良くなれるか、好きになれるかは微妙なとこだったんですけども〜
も〜 友情に厚かった
主人公の感染を治すために、痛くて苦しくて怖いだろうに自分の感染はどうでもいい!って言えるし、主人公がDJのために(本来は主人公を治癒するために調達した)聖水を使ったあと「でも、あなたもきっと同じことをしてくれたよね」というので ああ〜良い〜となった
DJルート見ないことにはあんまり語れることなくてかなしいよ
おもしれー男/あるいは女
どのキャラにもなにがしかのおもしれー要素があるのはもはや通例ですが、もちろんノエルにもあります おもしれー要素が
彼は甘いものとカードゲームが好きなんですけど、カードゲームを「子供の遊び」と言われると早口でいかにこのゲームが戦略性に富んでいて掘り下げがいのある深みに満ちているか語るし、興味を示して質問と嬉々として説明してくれるし、すごく丁寧に教えてくれるのが、あ〜ほんとに好きなんだなって ジャンル古参の新規に優しい先住オタクみたい(さいあくのたとえ) わかるよ、好きなことならしゃべりたいし、知ってもらえるのはうれしいよね

▲ブチッ みたい
▲なんすかそのポーズ
俺のターン!ドロー!て言いそう 実際このあと「御託はいい! 決闘だ!」て言うよ おもろい

▲い〜い顔してる
一番好きかもしれんこの顔
グッドエンドにからめた話ですが、新居に移る際際に前のおうちへの愛着が尾を引いて引っ越しを渋ってたノエルに、新居のプレゼンとして「夜中こっそり階下へゼリーを取りに行っても床板がギシギシしなくなるよ」て言ったらちょっとバツが悪そうにしてたのうけた つまりノエルは夜な夜なおやつを食べてたのをバレてないと思っていた かわいっ
誇り、諦観、屋烏の愛と
こういうキャラの定説っぽくはあるけれども、弱みを見せたがらない、見せ方がわからないがち
DJや主人公とともにしばらく努力した結果、限りある資源、化け物が闊歩する荒廃した環境で、すり減りながら生きてきた人々が、彼の守護してきた数百年のなかで一番の笑顔を見せてくれている

感極まって、そしてこの幸福がいずれまた奪われることが怖くて泣いて 悲劇ではなく勝利のために泣く自分が愚かに思えて、そんな自分を見てほしくないから突き放す人
ちょっと優しすぎるな あなたにこの世界はいささか残酷ちゃうの?
ノエルのすきなセリフ、「彼らの強さが、僕の強さだ」いや愛‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️

▲一番美しい笑顔まである
みなさん、涙によって復活するシチュエーション、一度は見たことありますよね
なんとこの作品は「涙によって復活する」ほうになれます
ひとは自分のために泣かれると弱いんだよ ←大きな主語をやめよう
主人公って致命傷を負ってしまったのと、それによって今までの感染が一気に進行したのもあって、ほぼ死んだと同義だったんだろうな
でも無意識下で出てきた骸骨、たぶんチャールズとかほかの幽霊たちの残留思念かな? そんな彼らを赦し、だきしめて、ちゃんと見送れるほど正気を保っていられたのはノエルの涙のおかげもあるんだろうか
ほぼ奇跡だよねこんなん
(ノエル元カレ(カノ)いたんだ)
「天上におわします父よ、どうか、どうかあなたの御名によって、彼女だけは、彼女ひとりだけは」
「僕とずっと一緒にいてくれ……」
ここの祈りでわたしまで泣きそうになっちゃった ここまで好きキャラを泣かせたのはじめてかも
ここから「愛してる」までの流れちょっと早くてうおっ……てなったけど
蛇足
しかもDJにkiss…するのマジ?RositaルートかDJルートだとこれ見ることになる??????????実質NTRれるってこと?(違うよ〜)
え、無理無理マジで無理 二人のことは好きだけどダメダメ!ノエルはわたしの好きな人!!!!ていうか攻略対象どうしの恋愛要素いるか!?
※彼女はライバルロマンスが苦手な人です)
好きな顔コーナー

▲ちなみにこの顔は
「それはデートの誘いか?」
「どうかな。あなたが決めて」
「はあ。……わかった。なら、デートだ」
のときの顔です


今気づいたけどこの人ずっと首痛めてるポーズしてるわ
おわり
Noel Azuliteに乾杯!
あとXOXO!
ていうかけっきょく主人公の死因ってなんだったの
▲
#インディーゲー
5億年ぶりに書いた文章(オミ転…
5億年ぶりに書いた文章(オミ転♀/ネームレス/鷲寮)
ホグワーツ魔法魔術学校、午後。授業過程もあらかた終了し、透明な空気が城内を満たす頃。
少し前、転入生から『今からそっちに行く』と簡潔なふくろう便を寄越されたが、一時間ほど経っても足音は聞こえてこなかった。彼女の足音は特徴的なので、聴覚の鋭敏なオミニスにかかればたとえ遠くからでも判別がつくものの、今ばかりはその他大勢の雑踏と、時おりピーブズのいたずらに引っかかった生徒の悲鳴のみが流入してくる。どれも現在の彼にとっては些末事だった。
しばらく地下聖堂の冷たくざらついた石畳に直接どっかと座り込んでいたオミニスだったが、ここまでくると流石に心配が勝る。
あのレイブンクローにしては勇敢すぎる転入生のこと。かんたんにやられる質ではないだろうが、お人好しが祟って文字通りなんにでも、それこそ「子どもが赴くなんてとんでもない!」とホグワーツじゅうの肖像画や鎧兜たちが震え上がるほど危険なことにまで首を突っ込んでいくので、怪我をこさえてくるのも決して少なくない。その証拠に、転入生にはいつもほのかなウィゲンウェルド薬の残り香がまとわりついていた。
迎えに行ってやろうとも思ったが、どこにいるのかわからないのでは世話がない。ホグワーツ内で頼みごとを聞いて回っているのか、ホグズミードで時間を忘れているのか、ギャレスにお願いされて(もとい、無茶振りに応じて)材料を採取しているのか、それとも外でフィールドワークと称してトロールだのなんだのを相手取っているのか――どれもありえる以上、探索範囲が広大で探しようもないので、とりあえず事情を知っていそうで、かつ身近なセバスチャンに訊ねようと、オミニスは片手に杖を掲げて膝を立てた。
もしあてが外れたら、セバスチャンとともにホグワーツの正面玄関ではなく西塔の窓辺で待ち構えていれば、どうせ箒に跨り違反すれすれのスピードで飛び込んでくるだろう。なんせ彼女はいつも、門限をぎりぎり守らない。
――空気が動くとともに、かすかなウィゲンウェルド薬の香りが混じる。
オミニスの鼻がひくりと動く。次いで、ぱたぱたと軽快な足音。地下聖堂は音がよく反響する。転入生のものだ。
(……血の匂いがする?)
冷えた指先が撫ぜゆくように、嫌な予感がオミニスの背筋をつたう。近づいてくる足音を出迎えようと、地下聖堂の階段へと向かうごとに、鉄錆の気配が色濃くなる。
「オミニス! ごめん、お待たせ!」
いつも通り、賢そうで、優しくて、鈴を転がしたような音色だ。急いで走ってきたのだろう、息は弾んで、やや上ずっていて、少しだけ言葉尻が掠れている。だがやはり――。
「転入生。怪我をしているな?」
「えっ……あー……いや、ううん。たいしたことは」
「ある。血の匂いがするのに、それのどこが『たいしたことはない』んだ?」
「と、トロールの血だと思う……」
「トロールの返り血だって? ますます笑えないな」
オミニスは己のローブから腕を抜き取りながら眉根を寄せた。とげとげした口調に対して「うう」と次ぐ言葉を淀ませながら「ほ、ほんとに大丈夫だよ……」となおも言い募るわからず屋に、オミニスはことさら不機嫌そうにじとりと転入生を見やった。
「今後のために教えておくが、俺はこういうときの君の『大丈夫』を信じすぎないようにしている。……さあ、ここに座って」
石畳に広げられたオミニスのローブを指し示され、転入生は当然のことながらためらった。普段いくら気兼ねなく接していても、親友の衣服を汚してよい理由にはならないのだ。
しかし、転入生が二の句を継ぐ前に、オミニスは転入生の手を引いてなかば強引にローブの上に座らせた。
「わあ、オミニス! ダメだよ、あなたの大事なローブが、わたしの血で――あっ」
「……ほらな。やっぱり。観念しろ、怪我はどこだ」
「ううう……」
転入生がのろのろとローブを脱いだあと、オミニスはそれを受け取り――普段自分の衣服を畳むときより何倍も何倍も丁寧に――畳んで脇に置くと、許可と承認を挟んでから、転入生の体に触れ始める。薬と、血の匂いのまじりがいちばん強いところ。
「オミニス、あの、自分でエピスキーかけるから大丈――」
「静かに。……足か」
「……そうです……」
「ひどいな。ほとんど裂けてる……これを『たいしたことない』と宣ったのはどの口だろうな」
指をたどらせると、右腿の表から裏にかけて、ぱっくりと悍ましい裂傷の感触があった。指先がぬめるので、まだ止血が済んでいないようだ。
「お、オミニス、血がつく!」
「気にしなくていい。どうしてこうなった」
「えっと。密猟者の、ディフィンドをもろに受けちゃった」
「……こら。相手がトロールだって嘘をついたな。レイブンクローに減点」
「あっ」
「はあ……。……しかし、転入生、君が? 敵の攻撃を、もろに?」
「なにその反応。わたしだって油断することもあるよ」
「開き直らないでくれ……。この状況、セバスチャンも同じ反応をすると思うぞ」
「そうかなあ」
「そうだ。俺が言うんだから、間違いない」
「……セバスチャンに告げ口しないでくれる?」
「悪いが約束はできないな。スリザリン流の説教をふたりぶん受けてもらう」
「そんなあ……」
「自業自得だ。そんなことより、早いところ治療をしよう。このあとはすぐ医務室行きだ、いいな?」
「ええー……」
「『えー』『でも』『だって』は無しだ。……いいな?」
「はい……」
ようやくおとなしくなり、「すべてあなたの言うとおりにします」と言わんばかりのしょんぼりした顔つきになった転入生に、オミニスはつい噴き出してしまった。魔法動物学でびしょ濡れになってしまったニーズルもこんな雰囲気だった気がする。
「なに」
「ああ、いや……すまない……っふふ。君があまりにもしおらしいから」
「もー……人が反省してるのに笑わないでよ……」
「ははは、そう拗ねないでくれ。転入生、もう少しスカートを上げてくれるか」
「うん」
オミニスはもう一度、細心の注意を払って傷を確認し、きつく下唇を噛んだ。もしも骨まで到達していたなら、たまったものではない。
「痛いか。痛いよな」
「平気だよ。むしろ、オミニスのほうがつらそうな顔してる」
立てた片膝に頬を預けて、眦を弛めながらこちらを窺う転入生に、オミニスは「俺のほうこそ平気だ」と、眉を下げてそっと口元の力をゆるめた。
患部に杖を翳す。杖の先が淡く光る。
「ヴァルネラ・サネントゥール……ヴァルネラ・サネントゥール……」
吟じるようなささめきが耳や傷口にじんわりと染み込む。
ところで、転入生はオミニスが呪文を唱える姿がとても好きだった。オミニスの詠唱は、美しい発音や杖の振り方も相まってたいへん優雅なのだ。以前呪文学でペアになったときにその旨を伝えたところ、「ありがとう」とお礼を言ってはくれたものの、その後なんだかやりづらそうにしていて申し訳なかったと記憶している。
そしてもちろん、転入生はオミニスの声も好きだった。愛しているといってもいい。いつもよりずっと穏やかな声が、地下聖堂に夜をつれてきている気さえする。
「転入生」
「うん?」
「頼むから、自分を大事にしてくれ。セバスチャンにも再三言い含められてほとほとうんざりしているかもしれないが、何度でも言うぞ。君は俺の、大事な……友人なんだ」
「……うん」
「もし俺たちがこうして傷ついて、平気がっていたら、君はどう思う?」
「……すごく心配だし、頼ってくれないのが悲しい。それが何度もあったら、怒るかも」
「そう、俺たちもそうだ。心配なんだよ、君が」
「怒ってる……?」
「少しな。すっかり毒気は抜かされたが」
「……ごめん」
「いいさ。君がそういう子なのは、俺たちも重々承知してる。ただ、大丈夫だって強がるのは、できればよしてほしい。……とくに俺は、君が『視えない』から、余計不安というだけで」
ふと、転入生が息をつまらせる気配がした。どうした、と視線だけよこすと、転入生はぐんにゃりとうなだれて、返事とも嘆きともつかない絶妙な唸り声を絞り出す。
「……わたし、オミニスのそういう顔、だめだあ〜……」
「聞き捨てならない言い回しだな。どういう顔だ?」
「う〜〜ん……なんだか、こう、悲しそうな顔……ぜったいこんな表情させちゃだめだって思えてくる」
「それはいい傾向だ。ぜひそうしてくれ」
またもや肯定だか否定だか不明瞭な唸り声。オミニスはそっと微笑んで、詠唱を再開させた。
「ヴァルネラ・サネントゥール……ヴァルネラ・サネン――……転入生?」
しばらくののち、見るに耐えないほどだった傷口もあらかたふさがったころ、オミニスは肩にほんの重みを感じた。同時に、ふと転入生がジョバーノールのごとく異様に静かになったのでそちらを見る。
転入生はすやすやと、ふてぶてしくもオミニスの肩を枕にして、大変快適そうに寝息を立てていた。
オミニスは「まったく、君ときたら」とどこかセバスチャンに似通った表情と台詞で、転入生の体を横たえ、まるい頭を自身の膝に乗せてやる。軽く前髪を整えてやってから、近場のブランケットをなるべく小さな声量の「アクシオ」で引き寄せると、転入生の体をやわらかく包み込んだ。
「……医務室行きは、あとでいいか」
親友の安寧と閑やかな夢見を祈りながら、オミニス・ゴーントも、静かに目を閉じた。
起こしに来たセバスチャン・サロウに対して事のあらましを白日の下に晒され、転入生がまたもや説教を食らい、もう一匹の蛇によってさらに減点を下されるまで、あともう少し。
'A Lullaby for the Stubborn
▲
ホグワーツ魔法魔術学校、午後。授業過程もあらかた終了し、透明な空気が城内を満たす頃。
少し前、転入生から『今からそっちに行く』と簡潔なふくろう便を寄越されたが、一時間ほど経っても足音は聞こえてこなかった。彼女の足音は特徴的なので、聴覚の鋭敏なオミニスにかかればたとえ遠くからでも判別がつくものの、今ばかりはその他大勢の雑踏と、時おりピーブズのいたずらに引っかかった生徒の悲鳴のみが流入してくる。どれも現在の彼にとっては些末事だった。
しばらく地下聖堂の冷たくざらついた石畳に直接どっかと座り込んでいたオミニスだったが、ここまでくると流石に心配が勝る。
あのレイブンクローにしては勇敢すぎる転入生のこと。かんたんにやられる質ではないだろうが、お人好しが祟って文字通りなんにでも、それこそ「子どもが赴くなんてとんでもない!」とホグワーツじゅうの肖像画や鎧兜たちが震え上がるほど危険なことにまで首を突っ込んでいくので、怪我をこさえてくるのも決して少なくない。その証拠に、転入生にはいつもほのかなウィゲンウェルド薬の残り香がまとわりついていた。
迎えに行ってやろうとも思ったが、どこにいるのかわからないのでは世話がない。ホグワーツ内で頼みごとを聞いて回っているのか、ホグズミードで時間を忘れているのか、ギャレスにお願いされて(もとい、無茶振りに応じて)材料を採取しているのか、それとも外でフィールドワークと称してトロールだのなんだのを相手取っているのか――どれもありえる以上、探索範囲が広大で探しようもないので、とりあえず事情を知っていそうで、かつ身近なセバスチャンに訊ねようと、オミニスは片手に杖を掲げて膝を立てた。
もしあてが外れたら、セバスチャンとともにホグワーツの正面玄関ではなく西塔の窓辺で待ち構えていれば、どうせ箒に跨り違反すれすれのスピードで飛び込んでくるだろう。なんせ彼女はいつも、門限をぎりぎり守らない。
――空気が動くとともに、かすかなウィゲンウェルド薬の香りが混じる。
オミニスの鼻がひくりと動く。次いで、ぱたぱたと軽快な足音。地下聖堂は音がよく反響する。転入生のものだ。
(……血の匂いがする?)
冷えた指先が撫ぜゆくように、嫌な予感がオミニスの背筋をつたう。近づいてくる足音を出迎えようと、地下聖堂の階段へと向かうごとに、鉄錆の気配が色濃くなる。
「オミニス! ごめん、お待たせ!」
いつも通り、賢そうで、優しくて、鈴を転がしたような音色だ。急いで走ってきたのだろう、息は弾んで、やや上ずっていて、少しだけ言葉尻が掠れている。だがやはり――。
「転入生。怪我をしているな?」
「えっ……あー……いや、ううん。たいしたことは」
「ある。血の匂いがするのに、それのどこが『たいしたことはない』んだ?」
「と、トロールの血だと思う……」
「トロールの返り血だって? ますます笑えないな」
オミニスは己のローブから腕を抜き取りながら眉根を寄せた。とげとげした口調に対して「うう」と次ぐ言葉を淀ませながら「ほ、ほんとに大丈夫だよ……」となおも言い募るわからず屋に、オミニスはことさら不機嫌そうにじとりと転入生を見やった。
「今後のために教えておくが、俺はこういうときの君の『大丈夫』を信じすぎないようにしている。……さあ、ここに座って」
石畳に広げられたオミニスのローブを指し示され、転入生は当然のことながらためらった。普段いくら気兼ねなく接していても、親友の衣服を汚してよい理由にはならないのだ。
しかし、転入生が二の句を継ぐ前に、オミニスは転入生の手を引いてなかば強引にローブの上に座らせた。
「わあ、オミニス! ダメだよ、あなたの大事なローブが、わたしの血で――あっ」
「……ほらな。やっぱり。観念しろ、怪我はどこだ」
「ううう……」
転入生がのろのろとローブを脱いだあと、オミニスはそれを受け取り――普段自分の衣服を畳むときより何倍も何倍も丁寧に――畳んで脇に置くと、許可と承認を挟んでから、転入生の体に触れ始める。薬と、血の匂いのまじりがいちばん強いところ。
「オミニス、あの、自分でエピスキーかけるから大丈――」
「静かに。……足か」
「……そうです……」
「ひどいな。ほとんど裂けてる……これを『たいしたことない』と宣ったのはどの口だろうな」
指をたどらせると、右腿の表から裏にかけて、ぱっくりと悍ましい裂傷の感触があった。指先がぬめるので、まだ止血が済んでいないようだ。
「お、オミニス、血がつく!」
「気にしなくていい。どうしてこうなった」
「えっと。密猟者の、ディフィンドをもろに受けちゃった」
「……こら。相手がトロールだって嘘をついたな。レイブンクローに減点」
「あっ」
「はあ……。……しかし、転入生、君が? 敵の攻撃を、もろに?」
「なにその反応。わたしだって油断することもあるよ」
「開き直らないでくれ……。この状況、セバスチャンも同じ反応をすると思うぞ」
「そうかなあ」
「そうだ。俺が言うんだから、間違いない」
「……セバスチャンに告げ口しないでくれる?」
「悪いが約束はできないな。スリザリン流の説教をふたりぶん受けてもらう」
「そんなあ……」
「自業自得だ。そんなことより、早いところ治療をしよう。このあとはすぐ医務室行きだ、いいな?」
「ええー……」
「『えー』『でも』『だって』は無しだ。……いいな?」
「はい……」
ようやくおとなしくなり、「すべてあなたの言うとおりにします」と言わんばかりのしょんぼりした顔つきになった転入生に、オミニスはつい噴き出してしまった。魔法動物学でびしょ濡れになってしまったニーズルもこんな雰囲気だった気がする。
「なに」
「ああ、いや……すまない……っふふ。君があまりにもしおらしいから」
「もー……人が反省してるのに笑わないでよ……」
「ははは、そう拗ねないでくれ。転入生、もう少しスカートを上げてくれるか」
「うん」
オミニスはもう一度、細心の注意を払って傷を確認し、きつく下唇を噛んだ。もしも骨まで到達していたなら、たまったものではない。
「痛いか。痛いよな」
「平気だよ。むしろ、オミニスのほうがつらそうな顔してる」
立てた片膝に頬を預けて、眦を弛めながらこちらを窺う転入生に、オミニスは「俺のほうこそ平気だ」と、眉を下げてそっと口元の力をゆるめた。
患部に杖を翳す。杖の先が淡く光る。
「ヴァルネラ・サネントゥール……ヴァルネラ・サネントゥール……」
吟じるようなささめきが耳や傷口にじんわりと染み込む。
ところで、転入生はオミニスが呪文を唱える姿がとても好きだった。オミニスの詠唱は、美しい発音や杖の振り方も相まってたいへん優雅なのだ。以前呪文学でペアになったときにその旨を伝えたところ、「ありがとう」とお礼を言ってはくれたものの、その後なんだかやりづらそうにしていて申し訳なかったと記憶している。
そしてもちろん、転入生はオミニスの声も好きだった。愛しているといってもいい。いつもよりずっと穏やかな声が、地下聖堂に夜をつれてきている気さえする。
「転入生」
「うん?」
「頼むから、自分を大事にしてくれ。セバスチャンにも再三言い含められてほとほとうんざりしているかもしれないが、何度でも言うぞ。君は俺の、大事な……友人なんだ」
「……うん」
「もし俺たちがこうして傷ついて、平気がっていたら、君はどう思う?」
「……すごく心配だし、頼ってくれないのが悲しい。それが何度もあったら、怒るかも」
「そう、俺たちもそうだ。心配なんだよ、君が」
「怒ってる……?」
「少しな。すっかり毒気は抜かされたが」
「……ごめん」
「いいさ。君がそういう子なのは、俺たちも重々承知してる。ただ、大丈夫だって強がるのは、できればよしてほしい。……とくに俺は、君が『視えない』から、余計不安というだけで」
ふと、転入生が息をつまらせる気配がした。どうした、と視線だけよこすと、転入生はぐんにゃりとうなだれて、返事とも嘆きともつかない絶妙な唸り声を絞り出す。
「……わたし、オミニスのそういう顔、だめだあ〜……」
「聞き捨てならない言い回しだな。どういう顔だ?」
「う〜〜ん……なんだか、こう、悲しそうな顔……ぜったいこんな表情させちゃだめだって思えてくる」
「それはいい傾向だ。ぜひそうしてくれ」
またもや肯定だか否定だか不明瞭な唸り声。オミニスはそっと微笑んで、詠唱を再開させた。
「ヴァルネラ・サネントゥール……ヴァルネラ・サネン――……転入生?」
しばらくののち、見るに耐えないほどだった傷口もあらかたふさがったころ、オミニスは肩にほんの重みを感じた。同時に、ふと転入生がジョバーノールのごとく異様に静かになったのでそちらを見る。
転入生はすやすやと、ふてぶてしくもオミニスの肩を枕にして、大変快適そうに寝息を立てていた。
オミニスは「まったく、君ときたら」とどこかセバスチャンに似通った表情と台詞で、転入生の体を横たえ、まるい頭を自身の膝に乗せてやる。軽く前髪を整えてやってから、近場のブランケットをなるべく小さな声量の「アクシオ」で引き寄せると、転入生の体をやわらかく包み込んだ。
「……医務室行きは、あとでいいか」
親友の安寧と閑やかな夢見を祈りながら、オミニス・ゴーントも、静かに目を閉じた。
起こしに来たセバスチャン・サロウに対して事のあらましを白日の下に晒され、転入生がまたもや説教を食らい、もう一匹の蛇によってさらに減点を下されるまで、あともう少し。
'A Lullaby for the Stubborn
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弊時空の闇中+転♀ おぼえがき…
弊時空の闇中+転♀ おぼえがき(大ネタバレと大捏造)
あんまり報われないかんじ。各々なりの救いやゆるしは得ている。
三人とも互いに負い目を感じており、同時に友愛や親愛以上のものを抱いていたが(大人になってから自覚を認めた。もう子供ではないので)、『"三人で"いっしょにいるために』よき隣人、得難き友、そして共犯者で在り続けた。
綻び、歪みにつぎはぎだらけ。はたから見れば不安定でしかない関係性だったが、それでも彼らにとってはただひとつの蜘蛛の糸で、なんぴとたりとも侵せない安らぎだった。
転入生
レイブンクロー。マグル生まれ。
7年生に上がった頃、1年生の後輩であるアルバスをたいそう気に入り、よく連れ回していた。
セバスチャンとオミニスに対して、自分が関わりさえしなければあんなことには、といつまでも拭い去れない罪悪感を抱えている。
卒業後は、ホグズミードに構えた自分の店を拠点としつつ闇祓いとして各地を駆け回りながら、古代魔術の痕跡をたどるためにフィールドワークを続けていた――つまり学生のときとおおよそ同じ生活である。
いつしか古代魔術によるなんらかの影響で外見年齢の成長が止まった。ただし不死ではないのでダメなときはダメ。
自分を知るともがら達が眠りゆくさまを見届けたあと、闇祓いを辞し、かつての後輩であるダンブルドアにちょっかいをかけて胃を荒れさせたり、DADAの教授として着任したり、生徒として紛れ込んだり、『いつか』が来るまで奔放にふるまっているようだ。学生時代は分かりづらかったが、とんでもない大変人。
亡きフィグ、セバスチャン、オミニスら本人たちから託された形見の杖や、アミット教授の自伝、ギャレスの魔法薬レシピなどを命よりも大切にしている。
とくに敬愛している人はへキャット先生とフィグ先生。
「やあアルバス!(気さくな挨拶)」
「(痛むダンブルドアの胃)」
セバスチャン・サロウ
スリザリン。
アンやおじのソロモンの一件以降、卒業までことさらに色彩をなくした顔で生きていた。しかし、自分の犯した罪を見届けてもなおアズカバンには突き出さず、傍らで友人として支えることを選んだ転入生とオミニスの助力もあり、少しずつだが前を向いていけるようになる。
卒業後、DADA教授に就任。プロフェッサー・サロウのちょっぴり刺激的な授業方式は、一秒も退屈しない! と非常に人気を博した(真面目な他の教師陣にはいささか不評だったが)
また、彼の授業では女子生徒が前の席をとろうと躍起になっている姿が毎回見受けられ、彼のいわゆる『匂わせ』で人しれず涙を流した生徒も数知れずいたとか。
アンとは幾度かの対話を経て、完全に元通りとまではいかなかったが、ときどき茶の席を設けられるほどにはなった。
「偉大なるスリザリンの鑑、親愛なる我らがサロウ教授。本日はお日柄もよく」
「おいおい、久しぶりに顔を出したと思ったら、さっそく熱烈だな。いいぜ、5ヶ月、5ヶ月もふくろう便を出しすらしなかったつれなさは許すよ。どうした?」
「うん、ありがとう。申し訳ないけど、これだけ言いに来たんだ――私をダシに使わないでくれる?」
「……やっぱり許すのは無しだ。しかし、なんの話か見えないな……なあオミニス?」
「サロウ教授。悪いが、俺は彼女の側だ。君の手腕なら、もっと上手いやり方があっただろうに」
「なんだ二人して。いやに他人行儀だな」
「……」
「あ〜……わかった、わかったよ。僕が悪かった。君の写真を、生徒の前で思わせぶりに見つめたりした僕が完全に悪い」
「そ、そんなことしてたの!?」
オミニス
スリザリン。
以前は自分たちの秘密の場所に踏み込んだ転入生を疎ましく思っていたが、次第に「なあ、君たち、僕より仲良くなってないか? 別にいいけど、おかしいだろ」とセバスチャンが不機嫌そうにするほど打ち解けた。
よく転入生共に『廊下に落ちている』姿を目撃される。
卒業後は魔法省に所属し、魔法界における闇の魔術や違法魔法薬などの検挙などに尽力した。
ゴーント家とは完全に縁を切ったため、便宜上および転入生のはからいで、転入生のファミリーネームをそのまま名乗っていた。彼らの同窓生たちは「どうしてそうなる」「それはおかしい」「君たちの距離感が怖い」などと口を揃えたという。
「君たち、以前『女子生徒を上手く躱すために転入生をダシに使うな』と僕を非難したことがあっただろ」
「ほうはっへ?」
「転入生、僕のシェパーズ・パイはうまいか?」
「ん!」
「そうか、それはよかった。でも、無理に返事をしようとしなくていいからな。……で、僕は懇切丁寧に謝罪させられたわけだが」
「今さら掘り返してどうした、セバスチャン。……ん、フィリングの味付けを変えたのか? うまい」
「お、よくわかったな。僕も気に入ってて……いや、違う、話を逸らすな。いいか、僕からすれば、君たちのほうがちゃんちゃら変だぜ」
「なにが?」
「魔法界で変じゃないことなんてないだろ」
「そうだけど、そういうことじゃない……! いいか、転入生、誓いも立てていない相手に名前をやるな。オミニス、君もそれをどうしてかんたんに受け入れる。どうだ、僕だけが悪く言われる謂れがまったくない!」
「うーん……まあ……そうかもしれないけど。でも、ねえ?」
「ああ。俺と転入生は、家族のようなものだから。俺は……転入生の名前がほしかった」
「うんうん。そういうこと」
「……ここが家でよかったぜ。談話室だったら、またたく間に話題の的だ。『オミニスが転入生にプロポーズをした』ってな」
「この際だし、セバスチャンも名乗ったら? ミドルネームにしてもいいし」
「………………マイレディ、マイミスター。ご歓談中に恐縮だが、紅茶のおかわりはいかが?」
「いる! ありがとう。ついでに水もお願い!」
「オーケー、レイブンクロー。
――アグアメンティ」
「ああ、俺にも。ありがとう。ちなみに、俺は紅茶の再加熱を支持していないほうだぞ」
「同意見だ。……はあ、やれやれ。従者ってのも大変だな」
ここの闇中と転は誰ともくっつかない
けど闇中→転の執着は本物だし、転→闇中への感情の増幅と時間経過は比例する 時間が癒やさない傷もあるってコト…
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あんまり報われないかんじ。各々なりの救いやゆるしは得ている。
三人とも互いに負い目を感じており、同時に友愛や親愛以上のものを抱いていたが(大人になってから自覚を認めた。もう子供ではないので)、『"三人で"いっしょにいるために』よき隣人、得難き友、そして共犯者で在り続けた。
綻び、歪みにつぎはぎだらけ。はたから見れば不安定でしかない関係性だったが、それでも彼らにとってはただひとつの蜘蛛の糸で、なんぴとたりとも侵せない安らぎだった。
転入生
レイブンクロー。マグル生まれ。
7年生に上がった頃、1年生の後輩であるアルバスをたいそう気に入り、よく連れ回していた。
セバスチャンとオミニスに対して、自分が関わりさえしなければあんなことには、といつまでも拭い去れない罪悪感を抱えている。
卒業後は、ホグズミードに構えた自分の店を拠点としつつ闇祓いとして各地を駆け回りながら、古代魔術の痕跡をたどるためにフィールドワークを続けていた――つまり学生のときとおおよそ同じ生活である。
いつしか古代魔術によるなんらかの影響で外見年齢の成長が止まった。ただし不死ではないのでダメなときはダメ。
自分を知るともがら達が眠りゆくさまを見届けたあと、闇祓いを辞し、かつての後輩であるダンブルドアにちょっかいをかけて胃を荒れさせたり、DADAの教授として着任したり、生徒として紛れ込んだり、『いつか』が来るまで奔放にふるまっているようだ。学生時代は分かりづらかったが、とんでもない大変人。
亡きフィグ、セバスチャン、オミニスら本人たちから託された形見の杖や、アミット教授の自伝、ギャレスの魔法薬レシピなどを命よりも大切にしている。
とくに敬愛している人はへキャット先生とフィグ先生。
「やあアルバス!(気さくな挨拶)」
「(痛むダンブルドアの胃)」
セバスチャン・サロウ
スリザリン。
アンやおじのソロモンの一件以降、卒業までことさらに色彩をなくした顔で生きていた。しかし、自分の犯した罪を見届けてもなおアズカバンには突き出さず、傍らで友人として支えることを選んだ転入生とオミニスの助力もあり、少しずつだが前を向いていけるようになる。
卒業後、DADA教授に就任。プロフェッサー・サロウのちょっぴり刺激的な授業方式は、一秒も退屈しない! と非常に人気を博した(真面目な他の教師陣にはいささか不評だったが)
また、彼の授業では女子生徒が前の席をとろうと躍起になっている姿が毎回見受けられ、彼のいわゆる『匂わせ』で人しれず涙を流した生徒も数知れずいたとか。
アンとは幾度かの対話を経て、完全に元通りとまではいかなかったが、ときどき茶の席を設けられるほどにはなった。
「偉大なるスリザリンの鑑、親愛なる我らがサロウ教授。本日はお日柄もよく」
「おいおい、久しぶりに顔を出したと思ったら、さっそく熱烈だな。いいぜ、5ヶ月、5ヶ月もふくろう便を出しすらしなかったつれなさは許すよ。どうした?」
「うん、ありがとう。申し訳ないけど、これだけ言いに来たんだ――私をダシに使わないでくれる?」
「……やっぱり許すのは無しだ。しかし、なんの話か見えないな……なあオミニス?」
「サロウ教授。悪いが、俺は彼女の側だ。君の手腕なら、もっと上手いやり方があっただろうに」
「なんだ二人して。いやに他人行儀だな」
「……」
「あ〜……わかった、わかったよ。僕が悪かった。君の写真を、生徒の前で思わせぶりに見つめたりした僕が完全に悪い」
「そ、そんなことしてたの!?」
オミニス
スリザリン。
以前は自分たちの秘密の場所に踏み込んだ転入生を疎ましく思っていたが、次第に「なあ、君たち、僕より仲良くなってないか? 別にいいけど、おかしいだろ」とセバスチャンが不機嫌そうにするほど打ち解けた。
よく転入生共に『廊下に落ちている』姿を目撃される。
卒業後は魔法省に所属し、魔法界における闇の魔術や違法魔法薬などの検挙などに尽力した。
ゴーント家とは完全に縁を切ったため、便宜上および転入生のはからいで、転入生のファミリーネームをそのまま名乗っていた。彼らの同窓生たちは「どうしてそうなる」「それはおかしい」「君たちの距離感が怖い」などと口を揃えたという。
「君たち、以前『女子生徒を上手く躱すために転入生をダシに使うな』と僕を非難したことがあっただろ」
「ほうはっへ?」
「転入生、僕のシェパーズ・パイはうまいか?」
「ん!」
「そうか、それはよかった。でも、無理に返事をしようとしなくていいからな。……で、僕は懇切丁寧に謝罪させられたわけだが」
「今さら掘り返してどうした、セバスチャン。……ん、フィリングの味付けを変えたのか? うまい」
「お、よくわかったな。僕も気に入ってて……いや、違う、話を逸らすな。いいか、僕からすれば、君たちのほうがちゃんちゃら変だぜ」
「なにが?」
「魔法界で変じゃないことなんてないだろ」
「そうだけど、そういうことじゃない……! いいか、転入生、誓いも立てていない相手に名前をやるな。オミニス、君もそれをどうしてかんたんに受け入れる。どうだ、僕だけが悪く言われる謂れがまったくない!」
「うーん……まあ……そうかもしれないけど。でも、ねえ?」
「ああ。俺と転入生は、家族のようなものだから。俺は……転入生の名前がほしかった」
「うんうん。そういうこと」
「……ここが家でよかったぜ。談話室だったら、またたく間に話題の的だ。『オミニスが転入生にプロポーズをした』ってな」
「この際だし、セバスチャンも名乗ったら? ミドルネームにしてもいいし」
「………………マイレディ、マイミスター。ご歓談中に恐縮だが、紅茶のおかわりはいかが?」
「いる! ありがとう。ついでに水もお願い!」
「オーケー、レイブンクロー。
――アグアメンティ」
「ああ、俺にも。ありがとう。ちなみに、俺は紅茶の再加熱を支持していないほうだぞ」
「同意見だ。……はあ、やれやれ。従者ってのも大変だな」
ここの闇中と転は誰ともくっつかない
けど闇中→転の執着は本物だし、転→闇中への感情の増幅と時間経過は比例する 時間が癒やさない傷もあるってコト…
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